デイリー・ガーデニング[14]
『デイリー・ガーデニング』第14回 若松則子さん
ベテランガーデナーたちの、
今日のガーデニング風景を切り取って紡いでいく企画、
それが、
デイリー・ガーデニングです。
第1回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第1回 土谷ますみさん
第2回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第2回 梁瀬泰子さん「ベランダを夏模様にしたい」
第3回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第3回 梁瀬泰子さん「花の咲くシェードはいかが?」
第4回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第4回 土谷ますみさん「ミニ花壇とハンギングバスケットの手入れ」
第5回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第5回 土谷ますみさん「アジサイガーデン」
第6回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第6回 若松則子さん「カラーリーフを楽しむ」
第7回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第7回 若松則子さん「グラウンドカバーの使い方」
第8回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第8回 土谷ますみさん「秋の入り口庭景色」
第9回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第9回 土谷ますみさん「静かな秋の寄せ植え」
第10回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第10回 若松則子さん「雨の庭」
第11回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第11回 若松則子さん「ハロウィンの寄せ植え」
第12回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第12回 土谷ますみさん「鳥さんのカフェ」
第13回の記事はこちら→ 『デイリー・ガーデニング』第13回 土谷ますみさん「クリスマスローズをリーフ使いに」
今回のガーデナー
若松則子さん
プロフィール*日本ハンギングバスケット協会会員、ハンギングバスケットマスター、グリーンアドバイザー、コンテナマスター。
ブログ 「小さな庭2」http://heuchera2.exblog.jp/
*****
ますみさんの庭を訪ねた翌週は、
則子さんとの約束の日。
電車を乗り継いで出かけてみたら、
なんだかどんより、雲行きが怪しい。
△ 本日のウエルカムリース。ハボタン、ビオラ、アリッサム、シロタエギク、ヘデラ、ワイヤープランツ。静かだけど明るい冬の雰囲気です。
こんにちはー。
さっそく庭に降りて、
あれこれおしゃべりしながら眺めていたら…
あれ!? ゆ、雪!?
どんより雲から舞い降りる雪が
則子さんの庭を白く白く覆っていきます。
△ 自慢のスキミアも、ほんのり雪化粧。
△ つるバラはきれいに剪定・誘引済みでした。春が楽しみ!
△ ガーデンチェストには、フリチラリア・メレアグリス。チェッカーリリーの名前でも知られます。もう春はすぐそこ!
「今日は寄せ植えをつくろうかなーと思って
用意していたんだけど。
どうしようかなー」と、空を見上げる則子さん。
うーん、でもせっかくだから、
寄せ植え、つくりませんか?
私も、そして則子フォロワーのみんなも
きっと楽しみにしているはずだから!
というわけで、始めちゃいましょう♪
今日は、何かな。
△ [用意するもの]スノードロップ、ムスカリのポット苗、クリスマスローズ・ニゲル、リーフ類(クローバー、ラミウム)、直径24cmほどのコンテナ、鉢底ネット、鉢底石、培養土(あらかじめ適量の緩効性化成肥料を混ぜておく)山ゴケ(マルチング用。湿らせておく)
1 ポット苗のままレイアウト
△ ポリポットのまま苗を並べて、植えるレイアウトを決めます。
△ コンテナの底穴に鉢底ネットをかぶせ、鉢底石を1cmほどの厚みで敷きます。あらかじめ適量の緩効性化成肥料を混ぜておいた培養土を、コンテナの半量ほど入れます。
△ ポリポット大きさが1番大きなクリスマスローズを、ポリポットのまま置きます。ポリポットの縁が、コンテナの縁と同じぐらいの高さになるよう、培養土の量を調整します。
2 球根は分けて植えていく
△ ムスカリなどの球根は、数球が1つのポリポットに植えてあります。土ごとポリポットから取り出して、分けましょう。
【ポイント!】
球根は、根を切ったり傷めたりしないように、土をほぐしながらそっと分けましょう。
△ クリスマスローズの株をポリポットから取り出し、1のレイアウトに沿ってコンテナの中に配置します。続いて1株ずつに分けたムスカリも、配置しましょう。
△ 同様にムスカリをばらし、適宜バランスよくコンテナの中に配置します。
△ スノードロップも分けて植えます。
△ クローバーやラミウムなどのリーフ類は、*根鉢を割いて分けます。
* 根鉢=根が抱え込んで、ポリポットの形状になった土の塊のこと。
3 用土を足して植えつけ
△ コンテナと根鉢の間や、根鉢と根鉢の間に用土を注ぎます。
用土を注いだところに割りばしをさして左右に動かし、凹んだら土を足します。
【ポイント!】
△ 「球根は浅く植えると傷みにくいので、先端を埋めてしまわないように注意して」(則子さん)
4 表面にコケをマルチング
△ 表面に山ゴケをあしらうと、ナチュラルな雰囲気に仕上がるとともに、乾きすぎ防止になります。
△ ほら、こんな感じ! 「ガーデンらしくなったでしょう?」(則子さん)
【ポイント!】
△ 盆栽の表土にあしらうことで、古くから利用されてきた資材です。今回は山ゴケを利用。
ナチュラルな雰囲気づくりに寄せ植えでも大活躍。
大きめの園芸店やネットで入手できます。
乾燥させた状態で販売されているものは、あらかじめ水に浸しておきましょう。
完成!
△ クリスマスローズと小球根の花が咲く、小さな小さなガーデンができました。
*****
外は降りしきる雪だけど、
心もあたたまりそうな、
春待ちガーデンができました。
「強風が吹きつけない日なたに置いてね。
コケをそっとめくって土が乾いていたら、
たっぷり水を与えます。
まだまだ蕾が上がってきて、
けっこう長期間楽しめるわよ」(則子さん)。
ふと室内の窓辺に目をやると、
こんなすてきなディスプレイが。
△ 「このヒヤシンスもポリポットの苗だったのよ。根をそっと洗って土を落として、水栽培仕立てにしたの」(則子さん)。
おぉ、それならかんたんそう!
ポリポット苗の球根は、
まだまだ色々遊べそうですね。
今度のお休みの日にガーデンショップに行ったなら、
迷わず、球根売り場へ直行です!
text & Photo ウチダトモコ
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この記事のライター
植物生活編集部
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