ウチダ トモコ ウチダ トモコ 43ヶ月前

バラの祭典、20周年おめでとう  [埼玉]

ガーデニングシーズンが始まると、園芸友だちの間では「今年、国バラ、どうするー?」「やっぱ、初日?」なんて会話が取り交わされるようになります。5月になればもう、ネットやSNSで最新品種をワクワクチェックするのが、すっかり年中行事の一つとなっておりました。

「国バラ」。
そう、「国際バラとガーデニングショウ」のこと。気づけば今年で早20回目だそうですよ。長いようで短かった20年。
さて、私のバラの好みは、そして栽培のウデは、この20年で変わったのかしら?

というわけで、早速お参りしてきましたよ。
会場も変わらず、西武ドームこと、現在のメットライフドームになります。
 

えっ!?


入場する前から戸惑いが。

この会場は例年、スタンド席側にぐるっと回り、スタンド席の間の階段をゾロゾロと降りて、展示のあるグラウンドへ向かったのですが、今年はなんと、イキナリ門扉が開いたように、直接グラウンドへ進めるのです。
足腰の悪い高齢者の方、車椅子やベビーカーの方も、これなら楽々入場できますね!


「ウエルカムガーデン」の一角。
 


さぁ、始まるよー!


ドーンと広がる「セントラルローズパーク」がお出迎えしてくれました。育種家やバラの専門家たちごとに、イチオシの品種が紹介されています。ここは、「ウエルカムガーデン」の屋上からの眺めです。





「セントラルローズパーク」
から右手へ回ると、「アニバーサリーガーデン」の一つ、園芸研究家・吉谷桂子さんのボーダーガーデン。吉谷さんが小さなことから見てきた庭の風景をイメージしたとのことですが、そこはさすが吉谷さん、ノスタルジックな風合いながらも、やっぱり最先端。色彩のマジックも健在です。




そして左へ回れば、もう一つの「アニバーサリーガーデン」マーク・チャップマンさんの庭。古きよきイギリススタイルの庭ながら、誰にでも愛されるイメージ。会場の遠くからも目についた高木は、枝垂れ性のカツラでした。



「セントラルローズパーク」には、バラの庭といったらこの方! の阿部容子さんのガーデンも。テーマは「日本育種のバラを主役にした艶やかな庭」。日本のバラたちが阿部さんの手にかかると、こんなにクラシックで気品あふれる庭になるのです。



国バラといったらこの方も忘れちゃいけない! ローラン・ボーニッシュさんの庭。今年のタイトルは「ネオ・ジャポニスム・ガーデン」。19世紀にヨーロッパで流行した「ジャポニスム(日本趣味)」を、ローランさんが日本育種のバラを使い、21世紀のスタイルで再現。和庭も必見です。ローランさんのデモンストレーションは、22(火)15時 30分から、ローズテラスでも開催されますよ!


 

新品種ももちろんチェック。

お楽しみ、「New Rose」のコーナー。今年は各ブランドらしい花色で登場した新品種が勢ぞろい。日本育種のバラから、いくつかピックアップします。


「アッサンプラージュ」 京阪園芸 F&Gローズ
春と秋の花では別の顔になるとか。育種家・小山内健氏の作出。



「フラマンローズ」 デルバール
名前は「フラミンゴ色のバラ」の意味。華やか、艶やかなデルバールの最新作は大輪。



「ブロードリー」 河本バラ園
花形も花色も一輪ずつ違い、また花色が移ろっていくさまが美しい品種。花もちもよい。


「ブルームーンストーン」 河本バラ園
河本純子氏作出、最新のブルー系。繊細なたたずまいながら、ブルー系では育てやすいそう。


 

「キュン!」としちゃったナンバーワン・ガーデンは?


さて、「セントラルローズパーク」へ戻りましょう。
そこから、ひとつピックアップしてみますね。


京成バラ園ヘッドガーデナー、村上敏さんのガーデン。こちらは1960年以来、3代にわたる育種家によって生み出されてきた同社の名花と、関連会社を含むトレンドの品種が一堂にみられます。



‘讃歌’。初代ブリーダー鈴木省三氏の作出。国バラオリジナルのおなじみラベルに、ちゃんと記されていました。村上さんの、企業の歴史と歴代ブリーダーへの敬意が感じられ、思わず感慨深い気持ちに。


‘しのぶれど’。ブルー系では欠かせない品種。こちらは2代目ブリーダー、平林浩氏の作出。


‘恋きらら’3代目ブリーダーの武内俊介氏の最新作。すでにたくさんの品種を生み出している武内氏ですが、武内氏といえば ‘金蓮歩(きんれんぽ)’ ‘快挙’ など、素敵な黄色いバラを作る育種家。最新作はやわらかく、エレガンドなレモンイエロー! 小ぶりな鉢植え向き品種。



△ 同社伝統の名花は、歴史があるだけあって、こんな大鉢に植えられていました。写真ではわかりにくけれど、直径1メートルほどもある大きさです。



村上さんのガーデンの一角に、見慣れない木箱が積み上がっているのが目に留まりました。
なんとこれは「日本ミツバチの巣箱」。バラはもちろんのこと、数々の草花と野菜。そして実際にそこにいなくても、ミツバチたちの羽音が聞こえてきそうな想像をかきたてるスタイルです。

そうそう、ミツバチといえば、村上さんの出身大学では、ミツバチの研究が行われていることでも有名です。今回のアニバーサリー展示でミツバチを登場させたことに、生粋の植物男子、村上さんご自身の経歴へのリスペクトが感じられ、ちょっと「キュン!」としてしまったのでした。


△ 壁面に、とっても小さな村上さんからの手書きメッセージキュン!



見どころは、もっともっといっぱいあるのだけれど、
とりあえず今回はこの辺で。

さぁ、会期はいよいよ残り2日間!
迷っている方も、見逃しがあってもう1回チェックしたい方も、
アニバーサリーイヤーの国バラへ、スルッとバリアフリー入場から経験してみてね。

 

=== イベント情報 ===

第20回国際バラとガーデニングショウ
期間 
2018年5/19(金)〜23(水)9:30〜17:30(最終日は17:00まで)
会場 メットライフドーム(旧西武プリンスドーム) [地図] 
入場料 2,200円(当日券)
http://www.bara21.jp


text & Photo ウチダトモコ
 
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この記事のライター

ウチダ トモコ
ウチダ トモコ

園芸ライター、グリーンアドバイザー、江戸東京野菜コンシェルジュ。
園芸雑誌、ライフスタイル誌などの編集、ライターを経て、現在は主にウェブで提案および取材執筆活動中。

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