古長谷 莉花 古長谷 莉花 52ヶ月前

【植物採集】訪れたい場所 Vol.1 京都 Place to visit for plants.

今日もバラの花束を抱えて八百屋に寄りました。
そうしましたら「お誕生日なの?サービスするよ」とおじちゃん。
私にとってお花を飾ることは日常ですが、それは多くの人にとっては特別な日のようです。



毎回買う宝石のようなミニトマトをつまみ食いしつつ「あれもこれも、植物は周りに溢れているのにな」と思いました。

美しく飾るバラの花もだけでなく
お気に入りのリビングテーブルも
ほっと一息つくときの紅茶やコーヒーも
風邪予防に慌てて飲んだ葛根湯も
あっという間に過ぎ去ってしまった紅葉も
年末のご挨拶を書くレターセットのこの紙も
みんなで食べるお鍋のネギや白菜だって、
どれもこれも植物です。



植物というと、とっても手のかかるものとか。
日常に取り入れにくいと思ってしまう人も多いのですが、彼らはいつだって私たちに寄り添ってきてくれました。

私はそんな植物の可能性を様々な方とのコラボレーションで広げる活動をしています。

見る植物、使う植物、食べる植物、香る植物。
同じ植物でも、目的によって、組み合わせによって、その可能性は本当に無限大です。

こちらでは、見る植物について連載していこうと思います。

実は現代の人々にとって最も身近な植物標本は
「写真を撮影してシェアすること」かな、と。
旅をしながら、植物採集をして私なりの美しい植物標本を作ります。

No.1はあっとゆう間に過ぎ去ってしまった
燃ゆる京都の秋です。

 

Nanzenji in November


光さす瞬間、改めて美しさに息をのむ
いつでもそこに存在するのに気がつかない。


あちらこちらで聞こえる「燃えているなぁ…」という声。
赤を、赤いと表現しない
日本の空気を作る、日本語の美しさ。
 


Tofujkuji in November


あの渡り廊下で、どれほどのドラマ生まれたのだろう。


輝く黄色。


誰も目を向けていなかった足元。
愛くるしい苔。


心配りを感じる菊の花。
お葬式、供養の花だけではなくってもっと愛でられてもいい存在。


この先に行きたいのに、行き止まり。
行き止まりだからこそ、ますます行きたい。


11月下旬にもなると東福寺はごった返し。
みんな赤や黄色の紅葉を追いかけるけれど…


塀のコンクリートに芽を出した植物の健気さというか。たくましさの方がぐっとくる。私だけの植物を見つける方がより華やかで美しいものを見つけるよりずっとずっと楽しい。

次は、どこに植物採集に行こう。



 
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この記事のライター

古長谷 莉花
古長谷 莉花

古長谷 莉花 konagaya rika
ブランドプロデューサー / マーケッター
1986年静岡生まれ。幼少期よりガーデニング好きの母の影響で生け花・フラワーアレンジメントなどを通し、植物と触れ合って育つ。
大学で建築を学んだ後就職し、インテリアデザイナー、広報、新規事業の立ち上げなどに携わる。
プラントハンター西畠清順氏との共同ブランド『花園樹斎』ブランドマネージャーとしてブラン ド立上げを行い、
植物の世界に改めて惹かれる。
2016年に独立し、現在ブランドプロデューサー / マーケッターとして東京を拠点に活動。
植物のための陶器達【花と宝石】を主宰。

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