植物生活編集部 植物生活編集部 2019/09/26

続・きょうの花活け  花と鎌倉とウーロンと、ときどき茶話。/vol.20 花活遊案


vol.20 花活遊案


こんにちは! CHAJINです。

こちらは、かつて月刊フローリストさんで連載させていただいていた
「花と鎌倉とウーロンと。」のエピソード2……とでも言いましょうか。

季節ごとに出逢う日々の花あしらいについて、
花活けを始めたばかりの植物好きなアラフォー女子のMちゃんに
わかり易~く(時に脱線しながら)お話ししてゆくWEB版の花教室みたいなコーナーです。

また、アトリエのある鎌倉界隈のことや愛猫ウーロンについての茶話も綴っております。

諸々緩さ満載ながら、皆さまの日々の花活けに少しでもお役に立てればうれしいです。
それでは今回もよろしくおねがいします~!
 


花と

 

CHAJINさん(以下C)「今回はシンプルに。著書『きょうの花活け』より、ですが。10年くらい前のものかな」

植物好きなアラフォー女子M(以下M)「はい」

C「器は楊枝入れなんです。その当時借りていたアトリエのすぐそばに、雑貨を売っている店があって。そこでフラッと入って買った記憶がありますけど」

M「かわいいですね~」

C「鳥の尻尾のところに楊枝を挿すというものなんですけれど、当時からあまり花器じゃないものに(花を)合わせるというのをよくやっていて」

M「そうなんですね」

C「で、これは‘シャムロック’っていうキクで」

M「きれいですねー! キクっぽくないというか……」

C「この枝垂れている花びらとかね」

M「はい」

C「ビジュアル的にもきれいなキクですが、いまもこのシャムロックがあるのかどうか確認してないんですけど……多分あるかなぁ?」

M「あるんじゃないですか?(内心、いまもあってほしい!)こんなにきれいですもん。グリーンの色も美しいし……」

C「そうですね~」

M「キクって言われないと、わからないかも」

C「確かに。この写真だと横顔で、横から見ると花びらの枝垂れているところがやっぱりこの花の特長のひとつっていうか。さっき言っていた発色もそうですが、一輪でも存在感のある、絵になるっていう感じで」

M「はい!」

C「キクって市場とかで仕入れても、気をつけて扱わないと案外ポキポキ折れやすくて」

M「え、そうなんですか!? 意外!」

C「まぁ、扱う人間のキャラクターにもよると思うんですけど……(苦笑)。でも10本とかで売られていて、解くと1本折れてたりっていうこともよくあるんです。花屋さんだったら分かると思うんですが」

M「へぇ~」

C「その折れちゃったヤツをかわいそうだから、ちょっとこういう器に活けることで生かされるというか」

M「おぉ!」

C「まぁ、そういうのもあり方のひとつだと思うんですけど」

M「ね、この鳥の尻尾感がすごくハマっているというか。こういう鳥、いそう」

C「そうそうそう、僕もそんなイメージで合わせてみました~」

M「すごくかわいい。なんかCHAJINさんっぽい感じがします」

C「あの~、いまの僕っていうよりも昔の自分ですかね(笑)。あんまりこういうかわいいものはこのごろ久しく買っていないですけど。でもね、たとえば普段花活けから距離が近くない人が花活けを考えたときに、ウチには花瓶がないからってちょっと距離を感じちゃいそうなことは、よく話で聞くんだけど」

M「そうですね、確かに」

C「意外とこういうものから、花を合わせることができると知るだけで、随分と距離が近くなるっていう意味では、どこにでも活けるものはあるっていうひとつの提案だったりするので」

M「気軽に飾るだけでこんなにカワイイ!っていうのは、ちょっとトキメクものがあります」

C「ね。あとは今回は鳥ですけど、なにか花と合わさることによってストーリーが生まれるようなそういう器に活けると、それはそれでなんか、楽しいっていうか」

M「ほぅほぅ」

C「もちろんシンプルな円柱とかの器に、純粋に花を主役に活けるっていうのもいいんだけど。花と器が合わさったときに、それぞれのものがひとつになって、はじめてできる風景みたいなことを楽しむっていうのもありなのかなって」

M「なるほどです~」

C「楊枝入れだけだと鳥としては、非常にシンプルな鳥ですけど、そこに花が合体することで、どこか希少な……ボルネオかどこかにいそうな見たことのない鳥にも見えるので(笑)」

M「ですね!」

C「そういう花遊びっていうような入り方で、花を楽しむのもありなんじゃないかなって」

M「いいですね~」

C「あとは季節的に、秋というとキクが賑わう時期で。僕もかなり古い記憶ですけど……昔話ばっかりして申し訳ないですけど(笑)、東京駅の丸の内側とかに昔よく菊人形みたいなのがこれくらいの秋の時分になると、菊花展みたいなことであって。なんか遠山の金さんみたいな……そういう人形の服がキクになっているみたいな」

M「豪華ですねー」

C「そういうのを見た記憶があるんですけど。なんとなく秋の花あしらいで花材を選ぶってなると、やっぱりキクって頭の中をかすめるんですよね」

M「うんうん」

C「Mさん、なんかキクって思い入れとかあります?」

M「え、そうですね~。9月ってキクって言われると重陽の節句かなって」

C「え? ちょうようのせっく? どういう漢字書くんですか?」

M「(重陽の節句の漢字を説明中)この節句にはキクを飾って、長寿とか不老不死を願う日だというふうに、うっすら記憶しております」

C「へぇ~! なんか一気にこのコーナーがインテリな(笑)」

M「別に自分インテリでもないのに、そんな感じで言っちゃって恐縮ですけど(苦笑)」

C「いやいや、勉強になりました~!」

M「いえいえ!(汗)でもそういうのもあって、秋にキクを飾るっていろんな意味でいいなーみたいな」

C「すごい、なにも言葉がでなくなっちゃった僕(笑)」

M「すみません(苦笑)」

C「今日は高尚な話をありがとうございました~!」

M「いえいえいえ……(大汗)。ありがとうございました~!」



キクってなんとなくお悔やみの花っていうイメージ
お持ちじゃないですか?
違うんです! いま、すごくバラエティ豊かな
美しいキクが世にたくさん出ていて、
色も形も豊富で花屋さんで選ぶのが楽しいです。
自宅に飾ってもステキですよ~。
どんどん新品種が生まれているので、気にしてみると楽しいと思います!
ちなみに、重陽の節句は9月9日だったそうです~。(byM)

 

鎌倉と、


団子大福



子供の頃から馴染みの和菓子処は、
大福が美味いお店として
巷でもわりと有名なのだが、
自分はあまり買ったことがない。
どちらかといえばいつも、
みたらしとあんこの団子を、
カミさんの分と合わせて
それぞれ一本ずつ買い物している。

先日は、珍しく
ズンダとイモの団子が並んでいたので、
思わず買ってみた。

ちょうど残暑厳しい頃で、
晩夏と初秋のそれぞれを味わったような気分。
次は食欲の秋ってことを言い訳に、
大福の方もいってみようかと思っている。



ときどき茶話、


萩猫癒庭


萩が有名な近所のお寺では、
花盛りの季節になってきた事もあってか参拝客がふえてきた。

写真はそのお寺ではなく、
横浜にある三渓園の園内の庭で
去年のちょうど今頃に撮った萩と猫。

萩だけでも十分に和めたところへもってきて、
そこに佇む仔猫にも同時に癒された素敵空間。

あの仔猫は今も元気でいるのだろうか…?と
近所のお寺で咲きはじめた萩を目にしてふと思い出した秋の日。


告知
10/19(土)~/20(日)に
横浜三渓園内の待春軒さんにて
花市場で出逢った花仲間(茶飲み仲間とも言う~笑)“うらら会”による
花展「ふたたびの秋うらら」を開催します。

個性豊かな7人の花活けをどうぞのぞきにいらしてくださいませ。
御来場お待ちしております!

詳細はこちらより。
https://www.instagram.com/urarakai_7.16/



プロフィール

CHAJIN/チャジン





フラワーアーティスト。
ORIGINAL FLOWER STYLE CHAJIN 主宰。

暮らしまわりの雑貨と季節の花を合わせ、個性的でありながらもカジュアルな花あしらい、存在感あるリースの作品が得意技。
雑誌や広告の花活け、店舗や温泉宿のディスプレイ、展示会の花活けの他、
鎌倉のアトリエや、池袋コミュニティカレッジ、NHKカルチャー青山教室、NHKカルチャー横浜ランドマーク教室、二子玉川高島屋S.C教室ほか、都内各所で開催中の花教室も人気。
著書に『きょうの花活け』(誠文堂新光社刊)、『花活けのココロ』(主婦と生活社刊)、
『小さな花あしらいと12ヶ月の花の話』、『季節の花でつくる12ヶ月のリース』(ともに芸文社刊)がある。
紅茶好きでプロレス好きで愛猫家。鎌倉在住。  

インスタグラム instagram.com/chajin_eye

これまでのお話はこちら


 
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この記事のライター

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