吉野みゆき 吉野みゆき 2019/11/20

有機的里山暮らし<vol.7>蜜蝋ろうそく 作りワークショップ

都心から、山と湖のある町に移住したのは10年前のこと。
自然に魅了され、触れ合ううちに、いつしか植物との関係は切っても切れないものになりました。
ふと気がつけば、自然と共にあって、植物の恩恵をうけている里山暮らしの、ちいさな、ちいさな楽しみを連載しています。

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ろうそく作りの季節

毎年、イチョウの木が黄色くなる頃、ろうそく作りの季節です。
子ども達の通う学校で、この時期大切に使われる「蜜蝋ろうそく作り」係を長年続けている私にとって、すっかり季節行事となりました。



ワークショップ

今年はお誘いいただき、学校を会場に行われた「まるまるマルシェ」というイベントでワークショップを開催しました。
写真の女の子、始めは少し緊張している様子で、お父さんと一緒にディッピング。
すぐに慣れてしまえば、なるべく太く作りたいと長時間頑張る姿には、意思の強さを感じました。



蜜蝋の香りが立ち込める中、3歳のお子さんから大人まで、蜜蝋のお鍋を囲んでの静かなひととき。
溶かした蜜蝋を、芯につけては冷まし、つけては冷ましを30分から1時間ほどくり返し、ろうそくを太らせていきます。
ワーっと駆け足でやってきた子が、つくりはじめてしまえばとても慎重にゆっくりと、落ち着いて作業する表情がとても印象的でした。

ろうそくを作っているうちに、なぜだか急に悲しそうな表情をする子もいらっしゃいました。
お母さんにお話を聞くと、「静かにろうそく作りをするうちに、溜まっていた感情が出てきてしまったのかも。感情を出せて良い時間でした」と話してくれました。

大人の参加者は、真っ直ぐなろうそくを作りたい人、自然の形を楽しむ人、個性がろうそくの形に現れるのも楽しかったです。

蜜蝋とハチさんのこと

ろうそくを太らせるには、デッィッピングしてから冷ます必要があります。
のんびりと待つ間は、子どもたちと廊下へお散歩をしたり、大人には、蜜蝋のお話をさせていただいたりと、その時間も楽しいもの。

あまい香りで、さまざまな効能もある蜜蝋は、ミツバチが巣を作るために分泌する蝋です。
蜜蜂が一生のうちに集める蜜の量は、なんとティースプーン1杯、そして蜜蝋はその10分の1だとか。
ハニカム構造の巣の形は、美しさに感心しますが、それだけではなく軽くてとても丈夫で、理にかなっています。

一説には、宇宙もハニカム構造のようになっていると言われています。
自然界の見事なこと、ミツバチは神々の使者なのかも知れませんね。

この希少な蜜蝋の作用や、ディッピングに集中することの意義、心への働きかけを感じることなど、ろうそくと共に持ち帰っていただけたことでしょう。

蜜蝋ろうそくを灯せば

天然の蜜蝋ろうそくは、煤がでず、古来から教会などでも使われてきました。
まろやかな炎は、ライトセラピー効果、アロマテラピー効果、マイナスイオン効果、いろいろな感覚からの働きかけで、自律神経バランスをととのえてくれます。

さらに、保湿成分がミストになって部屋に拡散され、美肌効果も期待できると嬉しいことばかり。

できあがり

まるまるマルシェの他のブースで、ろうそく立てを作っていらっしゃった人の作品です。
近隣で集めた木の実を飾ったろうそく立てに、ぴったりサイズのろうそく2本を作られました。
とても美しく仕上がっています。
すべて自分の手で作ることに、とても満足した様子でした。


まるまるマルシェ

オーガニックの野菜や、美味しい食べ物、ワークショップやコンサートなど、子どもも大人も楽しいイベント。
お天気に恵まれ暖かな冬の日に、都心からも、近隣からも、今年もたくさんのお客さんで賑わっていました。
たくさんの方とろうそく作りができて、心温まる1日でした。

文・写真/吉野みゆき
協力/シュタイナー学園
 


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この記事のライター

吉野みゆき
吉野みゆき

吉野みゆき ファッションスタイリスト、エディターを経て、結婚、二児の母となる。 10年ほど前、都心より、山と湖のある里山に移住。自然と繋がっている、手しごと、美しいもの、素敵なことを研究中。

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