知らないと話せない花業界用語 花の基礎用語(6)最終回【ま】〜【わ】
花の仕事には、種苗、生産、流通、販売とさまざまあります。
それぞれの分野における最低限の用語の知識があれば、より深く、より豊かな花の世界を築くことが可能です。
そんな、知っておきたい知識と用語を連載でお届けします。
花の用語を覚える前に、まずは、花がどのようにして生まれて生活者の皆さんに届けられるのか、その流れを知っておくことが肝心です。
植物に関する基本知識にはじまり、種苗、生産、流通、加工、装飾、販売、販売管理という流れです。
それぞれの分野で専門用語が存在します。
それらの用語を知っておけば、どんなシチュエーションでも困ることはありません。
もしわからなくても、はじめは自分の知っている言葉でも構いませんし、対話は成り立ちます。
例えば、「切り前」という用語の意味を知らなくても、花の咲き具合が何分咲きか、という会話に置き換えることができます。
しかしながら、「切り前」という用語を知っておけばコミュニケーションはよりスムーズに進みますし、仕事もよりはかどることでしょう。
ここでは、花の仕事の中で頻繁に用いられる用語だけを厳選して選び出し、簡潔にわかりやすく解説しています。
これらを理解しておけば、花業界でのコミュニケーションにつまづくことはないでしょう。
これまでの用語解説はこちらから
>> 知っておきたい花用語 花の基礎用語(1)【あ】〜【お】
>> 知っておきたい花用語 花の基礎用語(2)【か】〜【こ】
>> 知っておきたい花用語 花の基礎用語(3)【さ】〜【そ】
>> 知っておきたい花用語 花の基礎用語(4)【た】〜【と】
>> 知っておきたい花用語 花の基礎用語(5)【な】〜【は】〜【ほ】
知っておきたい花用語 花の基礎用語(6)最終回
【ま】〜【わ】
実生 みしょう種子から発芽し、生育した植物。花の種類によって個体にばらつきが出やすく、切り花として「同じ花」を流通させるには不向きで、生産・出荷されるのはF1品種であることが多い。しかし、実生の花はばらつき(個性)があるからこそ、その中から変種や新品種などが生まれやすい。
めしべ めしべ
種子植物の花の中にある、種子を作る雌性の器官。花粉を受ける柱頭と、胚珠を入れ将来果実となる子房と、両者をつなぐ花柱から成る。
八重咲き やえざき
花弁が多く重なり合った咲き方。
葯 やく
おしべの一部で、花糸の上端にあり、 花粉をつくる袋状の器官。
ユリ咲き ゆりざき
ユリ以外の花で、ユリのように先の尖った花弁が外に向かって反り返って咲く咲き方をいう。
陽性植物 ようせいしょくぶつ
陽当たりのよい場所を好んで生育する植物の総称。【⇔陰性植物】
裸子植物 らししょくぶつ
種子植物のなかで、胚珠が心皮に包まれないで裸出する一群。ソテツ、マツ、モミなど。
リップ りっぷ
ラン科の植物に主に多くある花の中心部の下側に付いた唇弁のこと。虫を引き寄せるための目印とされる。
鱗茎 りんけい
地下茎のひとつ。節間の短縮した茎に、 養分を蓄えた肉厚の鱗片葉が多数重なって、球形や卵形をしているもの。
早生 わせ
同種類の植物で、その品種の生育期間が短く、開花まで時間が短い種を指す。 【⇔晩生】
和名 わめい
植物のラテン語による学名に対して、日本で名付けられた日本語の呼び名のこと。
和名
あじさい……ハイドランジア
西洋松虫草……スカビオサ
トルコギキョウ……リシアンサス
オランダかいう……カラー(英名)
槍鶏頭……セロシア(英名)
出典
「知らないと話せない、花業界用語500」(誠文堂新光社刊) 宍戸 純 著(株式会社大田花き)
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この記事のライター
植物生活編集部
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