吉野みゆき 吉野みゆき 2020/01/28

有機的里山暮らし<vol.8>子羊、羊毛、手のしごと。

都心から、山と湖のある町に移住したのは10年前のこと。
自然に魅了され、触れ合ううちに、いつしか植物との関係は切っても切れないものになりました。
ふと気がつけば、自然と共にあって、植物の恩恵をうけている里山暮らしの、ちいさな、ちいさな楽しみを連載しています。

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初めまして、羊ちゃん


友人の飼っている羊に赤ちゃんが生まれたよ、と噂を聞き、それはそれは、急がなくては!と行ってきました。
里山暮らしをより豊かにしてくれるのは、多才な友人、知人との繋がりです。

のんびり静かな、田舎暮らしにも、時折このようなニュースが駆け巡るので、案外と忙しかったりします。
メェェェ、メェーと鳴き声が聞こえて来ましたよ。

小屋には、お母さん羊2匹、生後1ヶ月の3匹の赤ちゃん羊が暮らしていました。
なんとキュートな羊ちゃんたち!
突然の来客に驚いたのか、お母さんの上に駆け上がっていきました。

あらあら、驚かせちゃってごめんね。
 


毛を刈って、洗い、畑の藍で染め、糸を紡ぐ。

愛おしそうに子羊を抱く大和まゆみさん。
暮らしが心地よくなる衣や、手仕事を提案する「くらして」を主宰しています。
今は二家族で10頭の羊を飼っています。
なんでも自分で作ってしまう、まゆみさん。
羊の毛を刈り、洗い、畑で育てた藍で染め、糸にしたりフェルトにします。
そうして丁寧に作られた素材で、暮らしのものを作ったり、また、ワークショップなどをして紹介しているそうです。

あらためてお話を聞かせていただくと、とても手間のかかる工程、本当に感心してしまいます。



くらしてには、昔ながらの雰囲気の良い道具がたくさん。
彼女の活動に共感する人たちが、持ってきてくれるのだそうです。
こちらは、紡ぎぐるま。




循環する

羊の糞は、土と混ぜてたい肥にし、藍や綿を育てる畑に使う、春になったら、羊たちは畑の周りの草を食べに行くのだそうです。
自然の営みに沿って、無駄なく循環されているのですね。
「草食だから、糞も匂わないの」とまゆみさんは言います。



羊達の毛から、仕上がった羊毛。

タマネギの皮、茜、藍の草木で染められた羊毛は、柔らかくて奥行きのある色合いです。

手織りの作品

くらしての鴨居に飾られている作品は、羊たちから出来ているのだなあと思わせる、かわいさ。
まゆみさんの作品づくりは、商品を生み出すためのそれとは違い、素材作りのプロセスから丁寧に味わい、楽しんで、そうして命の吹き込まれた素材を、慈しむように作られています。


カッコイイ、お父さん羊

たくさんの羊たちの、お父さんは、凜々しく見守っていました。
子羊と触れ合えて、楽しい一日。
子羊を抱っこしたときの、上質なセーターみたいな暖かさを、まだ腕に感じています。
さてさて、私も、なにか手しごとを始めようかと思います。



文・写真/吉野みゆき


お話を伺ったところ
 暮らしの手仕事ーくらしてーhttps://claccite.localinfo.jp


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この記事のライター

吉野みゆき
吉野みゆき

吉野みゆき ファッションスタイリスト、エディターを経て、結婚、二児の母となる。 10年ほど前、都心より、山と湖のある里山に移住。自然と繋がっている、手しごと、美しいもの、素敵なことを研究中。

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