植物生活編集部 植物生活編集部 2021/01/19

日本の花、世界へ。中国・常州市夏溪「第16届中国花卉零售交流会」

日本の花が
どう世界へ
発信されているか


日本産花卉輸出促進事業レポート vol.2


日本で大きなトピックスとなっている「花卉の輸出」について、
前回は、香港での展示会をレポートしました。

さて、今回はその第二弾、
中国・常州市夏溪へと飛びました!
一体どんな花が人気で、
実際どのようにプロモーションされているのか。
気になる世界の現場、その一端を取材してきました。
今回うかがったのは中国の2016国家家庭花卉園芸展覧会の中のイベントで、
フラワーメディアである中国花卉報主催の「第16届中国花卉零售交流会」。
そこに出展している「日本全国花卉輸出拡大協議会」ブースに伺いました。

恒例の、
場所がどのあたりかというと……、


日本からはこのくらいの距離感の

上海からこのくらいのあたり。

まずは、上海から、新幹線で一路、常州市に向かいます。


上海の駅。ここから新幹線乗り場へと。


常州へと向かいます。

これで出発!


一気に常州市へ。ここからはタクシーで会場へ向かう。

会場は、「夏溪花木市」。園芸市場です。



中国全土より花き小売業社、卸売業者、デザイナーが来場する大規模な展示会
「2016国家家庭花卉園芸展覧会 第16届中国花卉零售交流会」。
「日本全国花卉輸出拡大協議会」のブースでは、
日本産花きの高付加価値をアピールすると共に日本産花きが持つ多品種、
色目の豊富さについての認知度を高め、輸出促進を図ることが目的とされていました。


日本産切り花の展示
際立って目立っていたのが、枝物をセンターに配置し、まわりに展示されたオリエンタルユリ‘カサブランカ’。
また、トルコギキョウを上段に、まわりには小花類でボリューム感の演出など。
















展示した日本産花きの反応、来場者から注目度の高かった品種、品目などとしては、
ドウダンツツジ、カークリコ、カサブランカなどが挙げられていました。

 
同じく注目を浴びていた
盆栽の展示





注目された、日本人によるデモンストレーション

高付加価値な日本産切り花のアピールとともに
日本人デザイナーを登用した使用方法の実例も行われました。
日本人盆栽アーティスト、
日本人デザイナーのセミナーを開催することでメンテナンスや
使用方法の実例が示され中国での浸透を図っていました。


◆ 講師、デザイナー
高尾幸司/FlowerTree(中国・上海)
土屋治彦/東金園(千葉県東金市)


 
日本産切り花の紹介並びに使用方法を交えたデモンストレーション
日程①:7月8日(金) 12:30~13:30
日程②:7月9日(土) 11:00~12:00
日程③:7月10日(日) 13:30~14:30
参加者数は、のべ約100人にのぼった。
上海を中心に活躍しているフラワーデザイナー、高尾幸司さんは、
枝物、葉物、オリエンタルユリの展示を行に合わせ、これらの花材をメインに使用した活け込み、
花束のデモンストレーションを花材の説明とともに行っていました。
特に、枝物類に関しては来場者に対して非常に関心を呼び、
デモ終了後に即売をして欲しいとの声が大きかったようです。
また、展示したオリエンタルユリ‘カサブランカ’は
中国産、オランダ産には存在しない輪の大きさであったために、枝物同様に関心を集めていました。

仕掛けのある、アレンジメント。観客は「仕掛け」が大好き


枝物と夏の花「リンドウ」を使用したアレンジメント


枝物とオリエンタルユリを使用した大型花束のデモンストレーション


枝物、オリエンタルユリを使用した活け込み。何と器に穴を開け、そこにも枝を挿している。とにかく「仕掛け」が好き。高尾さんは上海を中心に活動しているので、現地の“ローカライズ”アレンジのコツを心得ている。












土屋治彦さんの盆栽レクチャーも大勢の観客が囲んでいました。


デモ前の準備でも、多くの人に囲まれていたのだが……






イベント:第16届中国花卉零售交流会
会期:2016年7月8日~10日
会場:常州 夏溪花木市
対象者:花き小売業社、卸売業者、デザイナー
出展:
全国花き輸出拡大協議会事務局
株式会社オークネット・アグリビジネス
ジャパンホートビジネス株式会社
・講師、デザイナー、アシスタント
高尾幸司/FlowerTree
从霞/FlowerTree
土屋治彦/東金園




さて、イベント会場のほかを眺めてみると、




スクールなどのブースが力をいれていた


広い会場では盆景デザインのコンペティションなども行われていた

別の棟などでは、園芸、造園に関する多くの市場が集まっています。







展示会場をあとにし、
一路、上海へ戻ります。



先ほどデモンストレーションされていた
高尾幸司さんの花店にうかがってみます。上海を中心に、どのような展開をなされているのでしょうか。
やってきたのは地下鉄2、7号線「静安寺」駅に直結している2012年オープンの高級ブランドモール「Reel(リール)」
グッチ、バレンシアガ、モンクレール、ポーター、ラルフローレン、ジュリークなど、
出店しているのは外資系の人気ブランドばかり。
店内は高級感たっぷりで、大きなフードコートなどもあり、
巨大マーケットの一端が伺える。



FLOWER TREE
上海市南京西路1601号reel内1楼1B

FLOWER TREEとは、「花で関係がつながっていく、成長」をイメージしたそう。
また、中国語では「花(FLOWERTREE)」と書き、
花束の発音と同じことから、わかりやすい店名となったようです。
このモールに出店したきっかけは、なんと『直談判』だったようで
オーナーの高尾さんは次のように話します。
「婚礼の下請けによる顧客の顔の見えない業務と悪習慣には飽きてしまいます。
変化の多い小売店や教室に興味を持つようになり、10平米の小さな店を開店しました。
1年後、たまたま通りがかった高級ブランド百貨店に直談判し、開店に至ったんです」





オフィス街に位置しており、需要が多いのはブランドのVIP顧客へのプレゼント。
土日祝日はファッションに敏感な若年層が多いとのこと。
仕入れはオランダからの輸入生花が7割のようですが、
最近は日本からの輸入花も取り入れているそうです。
花束を中心にした構成で、プリザーブドアレンジも人気があるとのこと。







最近は景気も落ち着いていることもあり、
500〜600元(約1万円くらい)の平均単価。
休日は100〜300元(1500〜5千円)の間の商品がよく売れるそうです。





中国は、毎月のように物日があり、バレンタイン、サマーバレンタインの2つが軸になり、
母の日、クリスマス、ハロウィン、国慶節、春節、教師の日や国際婦人の日など多様。
つねに繁忙期。
さて、FLOWER TREEは、同モールに
スクールスペースも開設しています。


最大5人までの少人数制レッスンを基本としていて、
基礎がなくても楽しめるように設計しているそう。
作品をそのままプレゼントされる生徒も多く、
「学ぶ」というよりは、
「花に触れることでリラックスした時間」
を提供できる環境を心がけているようです。
無理なくステップアップできるカリキュラムが
一般の顧客に受けているようです。 







一方、上海以外の外地から、
フラワーショップ開店を目的にした人も実は多く
開店および経営に関する講座も行っているようです。






高尾幸司 Koji Takao
大学時代にしていたフラワーショップでのアルバイトをきっかけに花卉業界に入る。
2012年、上海にて婚礼専門の店舗を立ち上げる。2013年より小売店「FLOWER TREE」を開店、2015年、FLOWERTREE FIRST CLASS (フラワースクール)を開校、
2016年12月には上海中心ビル店を開店予定。

取材・文/フローリスト編集部

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