ローラン流 季節の花あそび vol.31 ラズベリー色の秋のモザイクブーケ
人気フランス人フラワーデザイナー、ローラン・ボーニッシュさんによる、旬の花や植物素材を使ったブーケとアレンジメントの提案。
洗練された花合わせ、色使いのアイデアをお伝えします。
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vol.31 ラズベリー色の秋のモザイクブーケ
深まる秋をイメージして束ねた今回のブーケの主役は、ダリア。
市場でみつけた‘ソンブレロ’という品種の色と形から発想を広げ、モザイク模様のブーケを作りました。
‘ソンブレロ’は、ボルドーカラーの花弁に白い縁取りの入った、中輪の華やかな品種です。
この色と形につなげて、花の大きさや咲き方の異なる‘越後小町’と‘ラズベリー’、2種類のダリアをセレクトしました。
越後小町は、赤紫にピンクの斑入りの花弁が美しく、ラズベリーはその名の通り、フルーツのような色と丸く可愛らしい形が魅力。
ここに、ニュアンスカラーのジニアやセダムなど、丸く秋らしい雰囲気の花材を合わせました。
ダリアの個性が強いので、赤ピンク系で統一すると全体に重くなってしまいます。
抜けを作るために、青紫のアジサイも加えます。
今回のブーケは、ダリアの色と形を見せるため、凹凸のないラウンド形に束ねています。
ゼラニウムやアストランチをクッションにし、色合わせを楽しみながら花を加えていきましょう。
モザイク模様にすることを意識して、同じ花を隣同士に並べないことがコツです。
青紫のアジサイを数カ所にポイントとして配置すると、全体にすっきりとして流れが出せます。
紅葉ヒペリカムはブーケから飛び出すように入れて黄色い花を見せるようにし、奥行きを出しました。
ながめているだけで、体も心も温かくなるようなブーケです。
flower&green
花材/ダリア(ソンブレロ、越後小町、ラズベリー)、アジサイ、ジニア、アストランチア、セダム、紅葉ヒペリカム、ゼラニウム、キイチゴ‘ベビーハンズ’
撮影/山家 学 取材/植物生活編集部
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プロフィール
Laurent Borniche(ローラン・ボーニッシュ)
フラワーデザイナー、Laurent.B Bouquetier 代表。
フランス・パリ郊外、ブーローニュの森に隣接する高級住宅地ヌイイ市の花店の4代目。エコール・デ・フルーリスト・ドゥ・パリ卒業後、パリの老舗花店等で研鑽を積み、母校派遣講師として1998年に来日。2014年、東京・田園調布にデザインアトリエ「Laurent.B Bouquetier( ローラン・べー・ブーケティエ)」を設立。著書に『ローラン・ボーニッシュのブーケレッスン new edition』『ローラン・ボーニッシュのフレンチスタイルの花贈り』『Jeux de fleurs』(以上誠文堂新光社刊)がある。
https://www.laurentb-bouquetier.com/
(c)Kenji Kusakabe
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この記事のライター
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