植物生活編集部 植物生活編集部 2018/02/26

「幸せのコチョウラン」が育つ場所へ

「幸せが飛んで来る。」これはコチョウランの花言葉です。
羽ばたく蝶に似た花の形にぴったりの、ハッピーで縁起のよい言葉。
清く気品ある姿のコチョウランは〝お祝いの鉢もの〟として定番の存在です。


 


肉厚な花びらの表面は太陽の光にあたるごとにキラキラときらめいて宝石顔負けの美しさ。
そんな美しい花が綺麗に連なって咲く姿はまさに圧巻です。
大きく気持ちよく伸びた分厚い葉も、堂々たるもの。
いつまで見ていても飽きない植物としての魅力がコチョウランにはあります。


そんなコチョウラン、ギフトとして手元に届くまでの育てられ方によって
長く生き生きとしていられるか、すぐに弱ってしまうかの差が大きく出てきます。
大切な祝い事のプレゼント。出来れば長く、美しい姿を楽しみたいところ。


そこで、丈夫なコチョウランはどのように育てられているのかを目撃すべく
美しいことはもちろん、しっかりと元気なコチョウランを育てることに定評がある
「石毛洋蘭園」さんのハウスをお訪ねしました。






コチョウランのハウスに入るととたんに春。コートを脱いでもポカポカです。
迎えてくださったのは石毛洋蘭園の二代目である石毛隆一さん。


もとは野菜農家だったお父様の良夫さんがコチョウランの苗作りに成功し
名手となったのがきっかけでコチョウランの生産者に転換。
以来二十年以上コチョウランのみを育て続けている洋蘭園です。




ハウスには、青々とした葉だけのコチョウランがずらりと並んでいました。
その数およそ3600株。この葉たちが約半年かけて
花を咲かせるまで大事に大事に育てられていきます。



株はすべて腰ほどの高さの棚に乗せられていて、
棚の下には暖房用の温湯管(おんとうかん)が通っています。
樹に着生する性質を持つランを、もとの環境に近い状況で育てるためです。







日数が経ちようやく一二輪咲き始めたら、花が美しく見える形に人の手で導いていきます。
無理はさせず、丁寧に、ゆっくりと時間をかけます。




ふと見ると温室の上四方に透明のビニールダクトが行き交っています。
コチョウランにとって育つ温度も大事だけれど、同じくらい重要なのが湿度。

湿度が高い方が花は育ちやすいが、同時に病気にかかりやすくもなります。
そのため湿度管理を徹底して行うことで、病気に強く、しかも大振りで美しい花が育つそう。
これも湿度を管理するための道具だといいます。
夏はクーラーを効かせ、ハウスはまさに常春です。



「コチョウランはすごくデリケート。しかも今なにか問題があったとしてもそれが
表面に出てくるのは何ヵ月後で、そうなるとどこが問題だったのか探るのが大変で。
ときには2〜3年前の苗の流通ルートまで遡らないといけないこともありますが、
それは個人ではちょっと難しい。今はアートグリーンさんがいるのでそのあたりも心強いですよ」
と隆一さん。



ちなみにアートグリーンとは、石毛洋蘭園が育て上げた花の配送をしている会社のこと。
この会社と協力することで、市場や店を通さずに産地から直接送りたいところへ届ける
「産直システム」が確立されました。コチョウランは非常にデリケートな植物です。
大切な花にストレスがないよう、美しいままお客様にお届けできるよう、
石毛洋蘭園は配達のシステムにも気を遣っています。




綺麗に花が咲きました。
花向きを揃えるため、後ろからやさしく形づけます。



隆一さんに一つひとつ説明をしていただきながらハウスを見て回るうちに
箱入り娘ならぬ〝箱入りコチョウラン〟たちの愛情のかけられ具合に感動すら覚えます。




綺麗に咲き揃いました!
ラッピングをし、いよいよ出荷です。



 

大きなトラックがやって来ました。


その荷台に鉢が一つずつしっかりと積みこまれていきます。

そして愛情を込めて丁寧に育てられたコチョウランたちは
幸せをのせて全国に旅立っていきました。





手間ひまかかる作業も敬遠せず、省略せず、きちんと行なっているからこそ
ここ石毛洋蘭園では美しさだけでなく強さも備えたコチョウランが育ちます。

 

午後三時暖かいハウスにて
石毛洋蘭園を築き上げた一代目の石毛
良夫さんと、二代目を継いだ隆一さん。

「植物好きのお母さんに去年うちのコチョウランを贈ってくれたお客さまが
今年も贈りたいと言ってくださってすごくうれしかったです。
コチョウランはここぞというときに贈られるものなので、
大切な方に贈られる期待に応えたいと思って育てています」
そう穏やかに話してくださるのは隆一さん。


お二人の笑顔にはコチョウランへの愛情が溢れていました。
 

訪ねた生産地

石毛洋蘭園

千葉県旭市2-3657

http://www.ishige.jp



植物生活がプロデュースした「SPECIALTY胡蝶蘭」は、
おもに石毛洋蘭園のランをお届けしています。

「SPECIALTY胡蝶蘭」とは →こちら

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