植物生活編集部ライター 植物生活編集部ライター 2018/09/01

蔵と花。和とフランスが調和する蔵造りの花屋[Spirée fleuriste/栃木・嘉右衛門町]


明治初期に建てられた蔵(見世蔵)を改装してオープン



借りた物件は、築1 0 0 年以上の蔵でした

栃木市の注目エリアの一つ、嘉右衛門(かうえもん)町。
蔵造りの建造物が立ち並ぶレトロな景観を活用し、おしゃれなショップが次々とオープンしています。

今年1月、芹澤有沙さんが蔵をリノベーションして開業したのが「スピレ フルリスト」です。
芹澤さんはパリ留学の経験があるんだそうです。

「建物は和の雰囲気ですが、フランスのエッセンスを取り入れて、和と調和する新しい価値観を提案したいと思っています」と芹澤さん。

「珍しい花を揃えたいから」と、仕入れでは宇都宮の花市場のほか、東京の市場まで足を延ばしており、こだわっています。

古い建物といえば話題性も大きいのですが、嘉右衛門町は重要伝統的建造物群保存地区に指定されるために制限も多いそうです。
それでもなぜ蔵での開業を選んだのか尋ねると「新しいものを使うより栃木市らしいものを使いたかった。栃木は『蔵の街』ですからね」と強く語っていました。

蔵造りの建物を使って、花と街の魅力を伝えていくという開業時の熱意が、地域産業に新たな息吹を呼び戻し、地域貢献にもつながっています。


内観には和式建築の面影が残っています。欄間や梁、柱など往時の日本家屋を偲ばせています。




職人が修理をした樽をディスプレーに使用しています。外観と釣り合う内装にするため、什器は古道具が中心となっています。




格子戸の上に並べて吊るしているドライフラワー。スワッグやリースの制作に。




レトロな風合いの花瓶が並んでいます。生花とともに花瓶の提案も。

 

「草遊園」の看板はどうして外さないの?

嘉右衛門町は栃木県下で唯一の重要伝統的建造物群保存地区です。
これは文部科学大臣が選定した保存地区のことで、町並みを残すために店の外観を変更することができないのです。
そのため、以前からあった「草遊園」の看板を取り外すことができなかったのですが、今では特徴の一つとして受け入れられています。




アレンジメントはパリのスタイルを取り入れ、グリーンをふんだんに使用しています。植生を再現し自然に見せるため、あらゆる方向から花材を挿しています。


F lower & Green
アジサイ、丸葉ユーカリ、セリンセ、リキュウバイ、バラ‘ブルーミルフィーユ’、ラナンキュラス‘アリアドネ’



シャクヤクの柔らかさとユーカリの乾いた質感が調和した、野趣に富んだブーケです。色数を抑えることで和の空間にあっても違和感なく溶け込んでいます。

Flower & Green
ビバーナム・スノーボール、ホワイトレースフラワー、ニゲラ‘ブラックポッド’、丸葉ユーカリ、真珠葉アカシア、シャクヤク‘マキシマ’


教えてくれたフローリスト
芹澤 有沙 Arisa Serizawa 

Spirée fleuriste[スピレ フルリスト]
栃木県栃木市嘉右衛門町1-12

facebook:@spiree.fleuriste
Instagram:@spiree_fleuriste

撮影/野村正治



こちらの記事もおすすめ

>>必然的に花を一生の仕事にした 植物造形家 [山形]
>>地方でまだ誰もしていないことを地域と一緒に開拓する [ 滋賀 ]



公式LINE@登録で、植物生活オリジナルのスマホ用壁紙をプレゼント!
  • すてき 0
  • クリップ
  • 埋め込み

この記事をシェアするには埋め込みコードをコピーしてSNSやブログに貼り付けてください。

この記事のライター

植物生活編集部ライター
植物生活編集部ライター

「植物生活」とは花や植物を中心とした情報をお届けするメディアです。 「NOTHING BUT FLOWERS」をコンセプトに専門的な花や植物の育てかた、飾り方、フラワーアート情報、園芸情報、アレンジメント、おすすめ花屋さん情報などを発信します。

直近の記事

関連記事