植物生活編集部 植物生活編集部 66ヶ月前

【アートメモランダム】中沢研展/アンドーギャラリー[清澄白河]


 四角 2018 Steel


植物生活編集部のアート担当による、第4回目のアートメモランダム。
今回は東京・清澄白河にある「アンドーギャラリー」にて開催中の「中沢研展」をご紹介します。
素材は鉄。今までコンスタントに作品を発表し、国際展に作品を展示するなど、現代美術を好きな方にファンの多い作家です。
 


中沢研展/アンドーギャラリー[清澄白河]

展覧会情報に「中沢研」の名前を見つけたとき、「紹介しなくては!」と思いました。
この作品を初めて見た人がどう思うかという興味と、自分自身が中沢さんの作品がなぜ好きなのかあらためて確認をしたかったからです。


 四角 2018 Steel


自分で自由に感じた魅力を深堀りすると、自ずと見えてくる


中沢さんの作品はシンプル、素材も鉄。(細い鉄。)


私の場合ですが、

「流れるように配置された細い鉄
床から植物のように生えている細い黒いもの
四角く組み立てられた固い、柔かそうな細い鉄
寸断されそうでされない空間
軽い 黒い 素材感」

そのように、感覚で中沢さんの作品を自由に言葉にしてみます。(頭の中で!)
素直に作品空間に身を任せるのもありかと思います。

 

「何か隠している」

以前、「無題」というタイトルが多かったという中沢さんの作品。
今回のタイトルは「四角」。


本当はもっと何かあるのでは……。言いたい事がありそう。

ギャラリーに入った途端、そんなことを感じて、グッと寄ってみます。
有機的にわずかにうごめく、線の表面が気になります。

いろいろな角度からみて、自分の好きな角度で数秒止まってみたり。
動きながら風景を楽しんだり。
 

ストロークを追ってみる


ストロークを追ってみます。
スタートはどこからでも良いと思います。
私は床から。


 四角 2018 Steel



空間に描かれている線を見てみます。


 四角 2018 Steel


ピッタリ重なったところから次第に視界を広げてみたり。


 四角 2018 Steel

 四角 2018 Steel



編集部はこう思う!

白いギャラリーの中に「四角」が広がります。
私はこの作品をみて、床から「生えてる!」と思いました。
鉄という素材を使っていますが、「生き物(植物のような)」を感じたのです。
こんなに四角がたくさんあるのに、同じ「四角」がないので、見る人によっては、様々なものに見えるのも一つの魅力ですね。

わからない!好き!こう見える!いろいろ感じてみてください。
 


中沢研作品集プレゼント

今回ご紹介した、中沢研さんの作品集を3名様にプレゼントいたします。
中沢さんの魅力が凝縮された豪華本です。

お名前、送付先、職業、植物生活へのご感想、ご希望をお書きの上、ご応募ください。
contact@kaika.ne.jp

締切:10月14日(日)18時まで

著者:中沢研 発行:株式会社赤々舎



アンド―ギャラリー外観

アンド―ギャラリーは洗練されたギャラリーです。
アート初心者も大歓迎。ぜひ来廊してみてください。

オーナーもスタッフの人もとても気さくなので、清澄白河に行ったときは寄ってみては。
まわりにおしゃれなカフェもたくさんあるので、
作品の感動をかみしめるには、もってこいのローケーションです。
 

information

中沢研展
会期 2018年9月11日 ~ 2018年11月24日
会場 アンドーギャラリー
住所 〒135-0023 東京都江東区平野3-3-6
電話: 03-5620-2165 
開廊日 11:00-19:00 日曜・月曜・祝祭日休
入館料 入場無料
URL: http://www.andogallery.co.jp/jp/gallery/exhibition/current/



<作家プロフィール>
中沢 研 (なかざわ けん)
略歴

1970年  東京都生まれ
1992年  多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1994年  多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻修了

<個展>                                
1992年 INAXギャラリー2、 東京
1993年 ギャラリー現、東京
1994年 ギャラリーとわーる、福岡
「新世代への視点 '94―10画廊からの発言」ギャラリー山口、東京
1995年 ギャラリー現、東京
「UP-AND-COMING―1・2」ギャラリー山口、東京
1996年 「かたちの浸透圧」ギャラリーαM、東京
1997年 ギャラリー現、東京
1998年 ギャラリー現、東京
ギャラリー山口、東京
1999年 ギャラリーGAN、東京
2000年 「アートイング東京2000:16×16」ギャラリーNWハウス、東京
2001年 ギャラリーとわーる、福岡
ギャラリー現、東京
2002年 ギャラリーGAN、東京
2004年 3号倉庫、福岡
2005年 ギャラリー58、東京
2006年 ギャラリー現、東京
ギャラリー58、東京
2008年 アンドーギャラリー、東京
2009年 アンドーギャラリー、東京
2010年 アンドーギャラリー、東京
2012年 アンドーギャラリー、東京
2013年 アンドーギャラリー、東京
2015年 アンドーギャラリー、東京
2016年 アンドーギャラリー、東京
2017年 アンドーギャラリー、東京
2018年 アンドーギャラリー、東京

 

<グループ展>

1993年 「彫刻・壁面から」ギャラリー山口、東京
「カード・サイズワークス展」ギャラリー山口、東京
「冷たい泉」ギャラリーQ、東京
1994年 「第7回釜山ビエンナーレ」釜山文化センター、釜山、韓国
「第7回釜山ビエンナーレ帰国報告展」ヨコハマポートサイドギャラリー、横浜
1997年 「Each Artist, Each Moment 1997」ギャラリーGAN、東京
1999年 「MOTアニュアル1999 ひそやかなラディカリズム」東京都現代美術館、東京
2000年 「第16回平行芸術展 響きと絵画」エスパスOHARA、東京
2001年 「横浜トリエンナーレ2001」パシフィコ横浜、横浜
2002年 「VOCA展2002」上野の森美術館、東京
「イレブン・イレブン・コリア・ジャパン・コンテンポラリーアート2002展」省谷美術館、ソウル、韓国
2013年 「Ken Nakazawa, Titus Schade, Luise Schröder, Kristina Schuldt, Alexander Tinei, Shonah Trescott,Mirjam Völker」 ギャラリー・アイゲン+アート、ライプツィヒ、ドイツ
「on paper」ギャラリー・アイゲン+アート ラボ、ベルリン、ドイツ
(ギャラリーHPより抜粋)
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この記事のライター

植物生活編集部
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