植物生活編集部ライター 植物生活編集部ライター 2018/10/07

マイスターが教える、冬のノルウェーのアドヴェントリースの作り方


ノルウェーでは、クリスマスに向けアドヴェントリースを用意します。
「シンメトリー(左右対称)のデザインを、アシンメトリー(左右非対称)に」をテーマに、ドイツの理論を取り入れつつ、北欧の家庭の温もり感じる装飾を再現しました。


冬のノルウェーのアドヴェントリースの作り方


Flower&Green
バラ‘スプレーウィット’、シンビジウム、フランネルフラワー、ユーカリ3種、コニファー‘シルバーアイス’、モミ、ピットスポルム、マツ、ドイツトウヒ(実)

Material
リース型フローラルフォーム(25cm)、キャンドル(紫)4本、ワイヤー、フローラルテープ(緑・茶)
 

How to make


1.キャンドルをフォームに挿しやすくするために下準備を行います。緑のフローラルテープでテーピングしたワイヤー(4cm程度)を4本、キャンドルの下部に巻き付けます。



2.茶色のテープでワイヤーをテーピングし、ドイツトウヒの根元近くでワイヤリング。ワイヤーが隠れるように1周巻いてねじります。



3.コニファーを、フォームの外輪側面に約90度の角度で挿します。2本目以降、時計回りに制作を進め、外輪側面はやや長めの花材を、この後もほぼ直角に挿します。花や葉をさす位置は時計の9時の位置がベスト。同じ位置でさすことで、素材の向きがバラバラになるのを防ぎ、リースの美しい流れを作ることができます。花の流れの向きが時計回りになるように、制作は逆方向に回しながら進めます。


4.モミをフォームの上面に約45~60度で挿していく。あまり同じ角度で挿すことにこだわらず、わずかに違いを出すことで、より自然に仕上がります。やや外側に挿すのがコツ。



5.フォームの外輪側面にユーカリを挿す。葉の裏の色を見せてもOKです。葉の形状や色が異なるグリーン素材を、織り交ぜながら直角に挿していきます。



6.フォームの内輪側面に小さくカットしたユーカリを挿す。側面に沿わせて斜めに挿すことで、中央の輪が小さくなることを防ぎ、バランスを保つことができます。



7.ユーカリ以外のグリーンも交ぜながら、内輪側面に花材を足していきます。フォームのプラスチックを隠し、全体をグリーンでカバーするようなイメージで。



8.フォームの上面をグリーンで埋めます。④でやや外側に挿した角度と対称になるよう、内側も約45~60度で挿していく。多少のばらつきを出してもOK。



9.④~⑧の要領で、グリーンを挿していく。写真は、4分の1ほどが仕上がったところです。後からバラなどの花材を足すため、みっちり敷き詰めすぎないようにします。



10.フローラルフォームに、グリーンを挿し終わったところ。リースのアウトラインが完成しました。この状態は、まだシンメトリーのデザイン。



11.キャンドルを4本、等間隔で立てる。北欧・ノルウェーでは、アドヴェントリースのキャンドルや小物には紫色が一般的です。



12.バラ、シンビジウム、フランネルフラワー、ドイツトウヒ、ユーカリの実をグルーピングで配置し、「主・添え・対抗」の3グループを設置。まずは、「主」を手前側に作ります。



13.「添え」のグループを作ります。位置は「主」グループの近くで、アシンメトリーのデザインを心がけてください。



14.「対抗」のグループを2つのグループから少し離れたところに配置。不等辺三角形を描くようにグループを作るとアシンメトリーのデザインになります。



15.グループで輪が途切れないおうに、3つのグループの隙間に、三角形を描きながらバラを挿します。


全体のバランスを整えたら完成です!
 

リース制作上達のポイント

[ 下準備 ]
リースに挿すグリーンは、あらかじめ大・中・小の大きさ別にカットして、分けておきましょう。カットする作業と挿す作業の効率化ができます。

[ 素材選び ]
グリーン選びのポイントは、形態の違うもの、色の違うもの、表面構造が違うものを取り混ぜることです。

[ 花材の挿し方 ]
・フローラルフォームの内輪側面は、大きく広がりすぎないよう短めの花材を使用、斜めに挿してコンパクトにします。外輪側面は直角に挿し、リースの断面図がきれいなかまぼこ型になるように、リース輪の中央をやや高くします。自然な雰囲気になるように凹凸をつけながら美しいアウトラインを描きましょう。
・大きな花は低く、小さな花は高くデザインすることで安定感が出ます。リースの上面だけでなく、内輪側面、外輪側面にも花と実ものを配置することを忘れないように!

 

ドイツ式発想法「主・添え・対抗」の3グループってなに?

⑫~⑭の過程で出てきた、「主・添え・対抗」の概念。聞きなれない人も多いのではないでしょうか。これは、ドイツ式のフラワーデザインの考え方で、ハウプト(Hauptgruppe)、ネーベン(Neben gruppe)、ゲーゲン(Gegen gruppe)というドイツ語を翻訳したものです。

※gruppeとは、グループの意味。
 

「主・添え・対抗」の3つでグループをする際のポイント

3つのグループを俯瞰してみたときに、グループの中央を結ぶ三角形が、不等辺三角形を描くことで、アシンメトリーのデザインになります。正三角形や二等辺三角形を描くとシンメトリーのデザインとなります。グループのサイズは、主グループ、対抗のグループ、添えのグループの順に、大、中、小とするのがポイントです。
 

シンメトリーのリースをアシンメトリーデザインにすることによって…

・グループを作ることで、植物の個性を引き立てることができる。
・見た目に効果的な部分ができ、モチーフを散らすよりも、表現がまとまってすっきりする。
・作者の個性が表現される出会いんに仕上がる。(より個性的なデザインに仕上がります。)
 

使用するキャンドルホルダー


アドヴェントリースにキャンドルを使いますが、ノルウェーではその際にキャンドルホルダーを使います。今回は手に入りやすいワイヤーとフローラルテープで処理しました。

太いワイヤーを熱してキャンドルの中に差し込む方法もありますが、キャンドルが細いので、ワイヤーを差し込む際にキャンドルがかける、われる可能性が高いのであえて写真のような方法をとりました。
 
実際にノルウェーで入手しやすいキャンドルホルダーは下の写真のタイプです。
 




教えてくれた人
大木 靖子 

ノルウェー・オスロ在住。ドイツ国家認定フロリストマイスター。マミフラワーデザインスクール講師。
ノルウェーでは花研修ツアーなども手掛ける。

http://ameblo.jp/hanayasuko

植物生活でもコラムを読めます!
Yasuko Oki Floral Design
https://cms.shokubutsuseikatsu.jp/article/column/columnist/4264/



撮影/中島清一

 

こちらの記事もおすすめ

>>店名どおり“ハンドメイド”が売りの フィヨルドが見える花屋さん [ノルウェー]
>>おばあさまに贈る花束
 
  • すてき 0
  • クリップ
  • 埋め込み

この記事をシェアするには埋め込みコードをコピーしてSNSやブログに貼り付けてください。

この記事のライター

植物生活編集部ライター
植物生活編集部ライター

「植物生活」とは花や植物を中心とした情報をお届けするメディアです。 「NOTHING BUT FLOWERS」をコンセプトに専門的な花や植物の育てかた、飾り方、フラワーアート情報、園芸情報、アレンジメント、おすすめ花屋さん情報などを発信します。

直近の記事

関連記事