植物生活編集部 植物生活編集部 2018/11/01

からだの内側からアンチエイジング初めての漢方。台所漢方<後編>

東京・中目黒の漢方専門店「台所漢方」の漢方栄養士、古尾谷奈美さんに、漢方のイロハから、その効用や気軽な取り入れ方についてうかがうインタビュー。
後編では、台所漢方の取り組みや、漢方ブレンド茶の効用などについてお話しいただきます。


前編はこちら>>漢方ってどうやって取り入れたらいいの? 台所漢方 <前編>




──仕事や育児、家事、趣味にと、何かと忙しい現代女性は、日々の生活の中で知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでいます。病気とまではいかなくても、なんとなく、からだが不調、というような症状にも、漢方は効果があるのですか?

古尾谷 もちろんです。
前編でお話ししたように、漢方は「病気になる前のちょっとした不調をこれ以上進めない」という予防医学でもあります。病名のつかない症状にこそ力を発揮してくれるのが漢方のよいところです。
生理不順、更年期障害、めまい、便秘、冷え症、皮膚のトラブルなど女性に多い悩みのほか、耳鳴り、仕事に集中できない、疲労、不眠、イライラ、頭痛、胃腸が弱いなど、さまざまな症状が、漢方を服用することでゆっくりと改善されていきます。
続けることでからだ全体のバランスが整い、体質が変わり、病気になりにくいからだが作られるのです。



──自分に合う漢方は、どのようにみつけたらよいのでしょうか?

古尾谷 台所漢方では、はじめての方には無料カウンセリングを行っています。
お客様の体調の悩みについてうかがい、からだの状態を細かくお聞きしたのち、300種類以上の漢方薬の中から一人ひとりの体質に合わせて薬を処方し、ライフスタイルに合わせた飲み方を提案します。

また、薬が必要とまではいかないような、なんとなく不調という場合や、漢方に興味があって手軽に取り入れたい、という方には漢方茶をおすすめしています。


──薬とお茶は何が違うのでしょうか?

古尾谷 効能を第一に考えて調合されている漢方薬は、どうしても味や香りが強く飲みにくい場合も多くなります。
お茶は、漢方の理論と、伝統的な生薬や薬草をベースにしながらも、香ばしさを持つ植物を加えるなどして飲みやすくマイルドにしたものです。
台所漢方では、約100種類の薬草から作るオリジナルの「漢方ブレンド茶」を10種類ほど用意しています。


──どんなものがありますか?

古尾谷 漢方茶がはじめての方におすすめなのが「台所和漢茶」。
これはもともと、母が家族のためにブレンドし、家で飲んでいたお茶を商品化しました。
古くから漢方に用いられてきた和漢植物のうち26種類がブレンドされ、代謝を高め、汗や尿とともに余分な老廃物を出してくれるお茶です。
デトックス効果があり、女性に限らず、男性や子供にも喜んでいただけるくせのない味わいです。
ハスの葉、クワの葉、ビムネバなどが、摂りすぎた糖質や脂質の吸収をおさえてくれるのでダイエット効果も。
キンシンサイという鉄分を多く含む薬草が血液の流れをスムーズにし、血をきれいにしてからだを温めてくれます。



──マイルドで飲みやすく、ほんのり香ばしくておいしいですね。ほかには、どんな漢方茶がおすすめでしょうか?

古尾谷 女性のからだのバランスを整えてくれるのが「紅花生姜人参茶」。
ショウガやベニバナ、高麗ニンジンのほか、ケイヒ、クマザサなど、からだを温めてくれる薬草を14種類ブレンドし、ややスパイシーな味わいでチャイのように楽しめます。
からだを芯から温めてくれるので、冷え性や生理痛に悩む方におすすめですね。

また「カルダモン&杏の種茶」は、カルダモン、アンズの種のほかにエネルギー系の高麗ニンジンを含む7種類の植物が含まれ、やる気を継続したい方におすすめ。
消化を助けて胃腸を元気にし、「気」の巡りをよくしていきます。特にニンジンは、胃腸を温めて「気」を作り出す働きがあるんですよ、最近疲れやすいな、という方や、ストレスや緊張、精神疲労がある方に飲んでいただきたいですね。

ほかに、催乳効果があるタンポポ根に、クマザサ、キンシンサイ、ヨモギ、ルイボスの5種類をブレンドした「たんぽぽ根&ルイボス茶」は、ノンカフェインなのにコーヒー感覚で楽しめる香ばしいお茶です。
授乳中のお母さんはもちろん、妊娠中や不妊治療中の方に飲んでいただいています。
「ローズ&ルイボス茶」も人気。
メラニン色素の沈着を防ぎ、肌を引き締める効果のあるローズと、抗酸化作用にすぐれ、皮膚のトラブルの原因となる活性炭素を取り除くルイボスのほか7種類の薬草がブレンドされています。
からだの内側から肌を美しくしたい、と考える方におすすめの美容茶です。



──女性に嬉しいお茶がたくさんありますね!アンチエイジングにも効果がありそうです。

古尾谷 「病気になった原因をその人の体質から考え、自然治癒力を高めることで、病気になりにくい健康なからだを作る」ことが漢方の考えだとお話ししましたが、アンチエイジングに関しても同じなんです。

ある年齢になってから若返ろうと努力するのではなく、若いうちから自分の体質を知り、からだの内部のバランスを整えて健康なからだを作っておく。
そうすれば、年齢を重ねてからも不調を起こしにくくなります。

そのため、若い女性にこそ漢方を取り入れてもらいたいと考え、2011年から手軽に飲める漢方茶に力を入れるようになりました。

気になる症状がある方はまずは効果の穏やかな漢方茶からはじめて、それでは間に合わないかな、と思ったら漢方薬を使ってもよいと思います。


──漢方茶は、1日にどのぐらいの量を飲めばよいのでしょうか?

古尾谷 まずは「台所和漢茶」を1日5g、ティーバッグ1包に熱湯を注いで1日3~4杯、ゆっくりと3ヶ月飲むことからはじめてみましょう。
毎日の習慣として続けるうちに、徐々に体質が変わってくるのが感じられると思います。

「台所和漢茶」をベースにほかのお茶をブレンドすることで、より効果が高まりおいしくいただけます。
慣れてきたら、1日10g摂取できれば理想的ですね。



──ティーバッグなので気が向いたらさっと用意できますね。パッケージもかわいいし、毎日の生活に楽しく手軽に取り入れられそうです。

古尾谷 漢方では「食を中心に、日常生活を正していくことが、病気や不調の根本的な改善になる」と考えます。
なんだか調子が悪いな、と感じるときは、食事や生活習慣を見直してみましょう。
夜は11時には就寝して、朝は太陽の光とともに目覚める、旬の食材を取り入れた食事を3食きちんととり、夕食は気の合う人とゆっくりと楽しむ、寝るまでの時間はできるだけリラックスして過ごし、気持ちを切り替える、など。
日々の生活の中でのほっと一息つく時間に、漢方茶を飲んでいただくのもいいですね。

からだが元気で健康だと心も満たされ、考え方も変わってきます。
漢方が、やりたいことが思いっきりできる、ハッピーな生活に寄り添う存在であれば嬉しいです。


文・取材/植物生活編集部 撮影/岡本譲治



話をうかがった人
古尾谷奈美 Nami Furuoya

総合漢方研究会、漢方実践研究会にて漢方を、母の下にて食療、食養、薬草を学び、薬草植物のスキンケア調合デイレクション、薬草植物のブレンド処方、開発を行う。薬草植物学(本草学)を研究しながら、体にやさしく安全でナチュラルな成分で、からだを内側からきれいにする「漢方ライフ」を提案。漢方に特化した栄養士、漢方栄養士として、病気になりにくいからだ作りを重視した漢方カウンセリングを行っている。各種企業の講演活動、雑誌、メディア等にも出演。

台所漢方
住所:東京都目黒区東山1-3-3 アルス中目黒2F
http://daidokorokampo.com/


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