続・きょうの花活け 花と鎌倉とウーロンと、ときどき茶話。/vol.4 赤緑聖夜
vol.4 赤緑聖夜
こんにちは! CHAJINです。
こちらは、かつて月刊フローリストさんで連載させていただいていた
「花と鎌倉とウーロンと。」のエピソード2……?
はたまた、
その連載をまとめた本「きょうの花活け_花と鎌倉とウーロンと。」の続編……?
とでも言いましょうか~。
季節ごとに出逢う日々の花あしらいについて、
花活けを始めたばかりの植物好きなアラフォー女子のMちゃんに
わかり易~く(時に脱線しながら)お話ししてゆくWEB版の花教室……、みたいなコーナーです。
そして二人の花トークの後は、
アトリエのある鎌倉界隈についての茶話や、
愛猫ウーロンの親バカ話など……諸々な由なし事も綴っております。
そんな彼此と緩さ満載ではございますが、
皆さまの日々の花活けに、少しでもお役に立てればうれしいです。
それでは今回もよろしくおねがいします~!
色で楽しむクリスマス
CHAJINさん(以下C)「これは、シキミアレッドとノバラの赤い実と、フェイジョアの葉を使ったクリスマスカラーな花活けです。ドンズバ!でクリスマスな植物は使っていないけれど、色でクリスマスを感じさせるといいますか」
植物好きなアラフォー女子M(以下M)「緑と赤って、すごくクリスマスって感じですよね。個人的にはこの緑の丸い葉っぱがなんか好きです」
C「これがフェイジョアの葉で、表が濃い緑で裏がちょっと白っぽくて。表裏で色味が違うから、葉が一種類だけでもなんとなくお得感がありますよね。この寒い時期によく着るフリースのリバーシブルみたいな感じでしょうか~」
M「それ、めっちゃお得感ありますね! 裏が白いとちょっと雪みたいな感じもして、ますますクリスマスに似合う気がします」
C「この花活けでは顔のある(主役になるような)花は使っていないけど、だからあまり花がどっちを向いているのかわからない、ニュアンスっぽい感じがしてそれもいいかなと」
M「シキミアの細かくてフンワリモコモコっとした感じが、活けやすそうでもあっていいですね~」
C「一本ずつバランスを見ながら活けていくのもありですが、
これは花器に活ける前に手元でザクっと束ねて、そのまま投げ入れる感じで合わせました。
茎も縛っているので、花が少しくたびれてきたら、壁掛けの花束としても楽しめます。こんな感じで」
M「ほぉ~、これ、いいですね。このままドライになっていく感じですか?」
C「(ドライフラワーのニュアンスは人それぞれですが、概ね)はい。
花も状態によって括り変えるとまた新鮮に見えたりして、それもいい感じです。
長く楽しめる花ですが、昨今の流れで言うと、やがて立ち枯れた表情に変わって行ってもさほどネガティブな感じにもならないのでドライ風に飾ってもいいかもですね。
実は僕もカミさん(奥様)もシキミアが大好きで、シキミアはちょっと特別な花だったり、思い出があったり、なかったり……」
M「なんですか、それ! 超気になります!!」
ということで、その後ちょこっとお二人の物語に聞き入ったりした
甘いひとときでした~(by M)
鎌倉と、
クリスマスの仕入れに追われている頃のこと……、花市場でシキミア(ルベラ)の鉢を買いました。
どういう訳か?ずっとシキミアが大好きで、
切り花についても、出回る季節になると花教室はもちろんのこと、
何も用事がなくても、赤もグリーンも長いこと買いまくって参りました~。
今冬も随分仕入れましたね。。
話は戻りますが、
写真のシキミアについても、このサイズはあまり出会うことがなく、
一度完売してしまったヤマを無理を言って再入荷していただいたのでした(M君ありがとう~!)
今冬は同時期に數鉢だけあった斑入りのツゲ(こちらも希少ですね!)と並べて飾りハッピークリスマスフィーリング!
アトリエの窓前がとても嬉しい冬景色となりました。。
ときどき茶話
この冬もクリスマスリースやスワッグをたくさん作らせていただきました。
必要とされる時期が概ね決まっているもの故、制作が重なり合うタイトな期間などは、
例年、日々の記憶があまりないような時(大丈夫かな?)も結構あったりして……。
でも、お声かけいただいた方々の元へと旅立った後の心持ちとしては、
何とも言えない良い気分~!というところも、例年通りですね(ありがたや~)。
さらに例年通りといえば、
自分の家に飾るリースについては、いつも聖夜に間に合わず!ということが多いんですね。
ところが今冬に限っては、
カミさんが庭のツルやらヒイラギを取ってきてサクッと作り、珍しく間に合いました。
でもこちら、依頼先のリースが足し算リースだとすると、かなりな引き算加減ですね。。
まあこの位の合わせ具合が自分も好みではあるのですが、
このシンプルさは、実はカミさんの疲労感がMAXだったから?というのも否めないところです。
御同業の皆さま~今年もいよいよカウントダウン!季節柄お身体どうぞご自愛ください。。
プロフィール
CHAJIN /チャジン
フラワーアーティスト。
ORIGINAL FLOWER STYLE CHAJIN 主宰。
暮らしまわりの雑貨と季節の花を合わせ、個性的でありながらもカジュアルな花あしらい、存在感あるリースの作品が得意技。
雑誌や広告の花活け、店舗や温泉宿のディスプレイ、展示会の花活けの他、鎌倉のアトリエやNHKカルチャー青山教室、NHKカルチャー横浜ランドマーク教室、二子玉川高島屋S.C教室ほか、都内各所で開催中の花教室も人気。
著書に『きょうの花活け』(誠文堂新光社刊)、『花活けのココロ』(主婦と生活社刊)、『小さな花あしらいと12ヶ月の花の話』、『季節の花でつくる12ヶ月のリース』(ともに芸文社刊)がある。
紅茶好きでプロレス好きで愛猫家。鎌倉在住。
インスタグラム instagram.com/chajin_eye
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この記事のライター
植物生活編集部
「植物生活」とは花や植物を中心とした情報をお届けするメディアです。 「NOTHING BUT FLOWERS」をコンセプトに専門的な花や植物の育てかた、飾り方、フラワーアート情報、園芸情報、アレンジメント、おすすめ花屋さん情報などを発信します。