植物生活編集部 植物生活編集部 2019/02/19

【プレゼント企画】「江戸の園芸熱」をもっと楽しむための予備知識!

たばこと塩の博物館で行われている話題の展覧会
「江戸の園芸熱 ー浮世絵に見る庶民の草花愛ー」がいよいよ後期の展示(会期:3月10日まで)となりました。
大幅な作品の入れ替わりもあり、まだまだ見所がいっぱいです。




植物生活編集部では、「園芸の目線でどう見るか」ということで、叢の小田康平さんをお迎えして楽しく観覧しました。
その時の記事はこちら>> 園芸探偵と植物屋が見る「江戸の園芸熱—浮世絵に見る庶民の草花愛」



後期の展示を見るにあたり、
これを知っていればより楽しめるという、
「江戸の園芸熱をもっと楽しむための予備知識」を園芸探偵こと松山誠さんが、ご紹介します。



特別展の展示室は、浮世絵資料保護のために照明はかなり抑えられています。
中央の仕切りで大きく2つに分けられ、4つのテーマ展示をぐるりと巡るかたちとなります。

そのテーマとは、「花見から鉢植へ」「身の回りの園芸」「見に行く花々(花のテーマパーク)」「役者と園芸」です。

絵や資料を見るとき

展示されているものには、キャプション(展示解説)がついていて、読むことによって「見る」ことの質を高めていけるようになっています。
このキャプションは、短い言葉で「視る」べきポイントを示し、別の知識や展示物と「比べる」こと、「気づき」をうながすようなことが書いてあるのです。

展示を企画した人たちと、私たち見る側とのコミュニケーションができるようになっています。

ここでは、「絵のタイトル(または内容)」「絵師(アーティスト)の名前」「版元(出版社)」「出版年」が基本情報となっています。

展示を見ながら「これいいなあ」と思う絵の作者は誰かを知るのはとても面白いです。
何か所にも展示された同じ絵師の絵を気に入ることができたとしたら、それは絵によって自分を知ることにつながるのではないでしょうか。



また、江戸時代は260年も続きました。
前期、中期、後期の「どのあたりの絵なのか」ということを押さえると変化が分かりやすいですよ。

享保期=江戸時代中期・18世紀前半
文化・文政期=江戸後期・19世紀初め


すでにご存知の人も多いと思いますが、
以下、予備知識としてもっておくと面白くなると思います。


日本独自の展開

日本は大陸の端に位置する島国で、歴史的に大陸の影響を受けてきました。
さまざまな文物が大陸から半島を経由して移入され、その後、日本独自の発展・展開をするパターンがあります。
「鉢植」にされた植物、「植木鉢」も同様の展開があり、国産の商品植木鉢(陶磁器)の流通が一般化するのは江戸中期以降でした。
それまでは需要が少なく輸入品や木製、代用植木鉢が主なものだったそう。
 

庶民への園芸の広がり

園芸文化は支配階級、富裕層に始まって、時代を下るにしたがって庶民に広まりました。
また、初期は「庭植え」「花壇」が鑑賞の中心であり、対象は樹木、植木が目立ちます。
これが江戸時代の中期に草花の需要が増え、「鉢植」が流通するようになって、園芸は一気に大衆化していきました。
 

行楽としての定着

草花の楽しみ方は、育てるだけではなく、見ることにもあります。
享保時代以降、サクラの名所が各地に作られ「花見」が流行し、季節の行楽として定着します。
何種類ものガイドブックが出版され、人々の関心を高めました。
「菊細工」(現在の「菊人形」)「百種接分菊」のように植物をテーマにした催し物や展覧会も開かれ人気を博しました。
植木の産地、駒込・巣鴨地域の菊細工や、向島「百花園」のようにそこに行けば、四季の花が見られるテーマパークも各地につくられたのです。


出版物の影響

錦絵や「花暦」、おもちゃ絵、また栽培法の解説書など、さまざまな「出版物」は、情報を提供し続けました。
とくに日本独特の価値観を示す「奇品」の鉢植や「変化朝顔」の流行は、特定の植物が高値で取引される社会現象を引き起こし、当時の身分を超えた好事家のグループから一般の人々へと園芸熱を広げました。


江戸の園芸の変遷

江戸の初期から中期まで、園芸の中心は「地植え」ないし、木製のコンテナに植える「石台植え」でした。
その後、庶民にまで草花の栽培熱が広がっていくのには「植木鉢」の普及が欠かせません。
瀬戸など大生産地で焼かれた磁器の鉢がたくさん流通するようになるのは、18世紀前半、享保の頃からだといいます。
その起点に「奇品」愛好家がいます。
「享保の改革」で知られる8代将軍吉宗の時代で、ちょうど花見が流行り出す頃とリンクしているのも面白いです。


風俗東之錦 鳥居清長 個人蔵 ※禁転載 [後期展示]
 

後期もいろいろ新しい作品が鑑賞できます!
ぜひ、予備知識をもって行ってみてください。
 


【プレゼント企画】

「植物生活 Facebookにページに いいね!& 投稿をシェア」でプレゼント!


商品
「江戸の園芸熱 浮世絵に見る庶民の草花愛」図録 & 浮世絵の絵葉書10枚1セット」を10名様



応募方法
手順01 >> 植物生活フェイスブックページ(https://www.facebook.com/shokusei)に「いいね!」をしてください。
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【プレゼント企画】「江戸の園芸熱」をもっと楽しむための予備知識!
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手順03 >> 植物生活フェイスブックページのメッセージにて「江戸の園芸熱プレゼント希望」と送信してください。



上記のすべての手順で応募完了となります。
当選者のみに、フェイスブックにて当選通知メッセージを差し上げます。

締め切り
2019年3月1日 投稿有効


Information

「江戸の園芸熱 -浮世絵に見る庶民の草花愛-」

会期:後期/2月19日(火)~3月10日(日)
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館日:月曜日(ただし2月11日は開館)、2月12日(火)休館
会場:たばこと塩の博物館 2階特別展示室
住所:東京都墨田区横川1-16-3(とうきょうスカイツリー駅から徒歩8分)
電話:03-3622-8801
HP:https://www.jti.co.jp/
入館料:大人100円、満65歳以上(要身分証明)と小中高校生は50円



レポートした人
松山 誠 makoto matsuyama
「園藝探偵」。花業界の生きた歴史を調査する花のクロノジストとして活動中。
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