続・きょうの花活け~花と鎌倉とウーロンと、ときどき茶話。/vol.7 仏ミモザ
vol.7 仏ミモザ
こんにちは! CHAJINです。
こちらは、かつて月刊フローリストさんで連載させていただいていた
「花と鎌倉とウーロンと。」のエピソード2……?
はたまた、
その連載をまとめた本「きょうの花活け_花と鎌倉とウーロンと。」の続編……?
とでも言いましょうか~。
季節ごとに出逢う日々の花あしらいについて、
花活けを始めたばかりの植物好きなアラフォー女子のMちゃんに
わかり易~く(時に脱線しながら)お話ししてゆくWEB版の花教室……、みたいなコーナーです。
そして二人の花トークの後は、
アトリエのある鎌倉界隈についての茶話や、
愛猫ウーロンの親バカ話など……諸々な由なし事も綴っております。
そんな彼此と緩さ満載ではございますが、
皆さまの日々の花活けに、少しでもお役に立てればうれしいです。
それでは今回もよろしくおねがいします~!
ミモザの日!
CHAJINさん(以下C)「もうすぐミモザの日(3月8日)ということで、今回はミモザです!」
植物好きなアラフォー女子M(以下M)「そうなんですね~。ミモザ……この丸くて小さなフワフワがたまらない……」
C「2月の段階から花市場ではミモザの取り合い合戦になってて」
M「お、おおお~!?」
C「なんか昨日聞いたところによると、仲卸さんでは今年のミモザの注文が終わったとたんに来年のミモザの注文が入るんだって」
M「えーーーーーーっ!!!!! 来年の注文!?」
C「で、仲卸さんに1年後の予約なんかとってるの?って聞いたら“もうそういうことで産地さんには言うんですよ”って言ってたから。(母の日の)カーネーションよりも人気なんだ!?っていうことがあって、その人気ぶりにビックリでした」
M「いまやミモザ人気は留まるところを知らない……!」
C「やっぱりこの時期になるとミモザのリースのワークショップとか、すごくミモザミモザし出すから。すごく数ある花の中でもミモザって突出して人気がパーン!ってブレイクしてるんだな~って」
M「へぇ~。でもなんとなく、それって近年のお話ですよね?」
C「なんかミモザのリースとかミモザのワークショップってここ数年みたいな感じはしますよね。確かにミモザのリースってはじめて花(の作品)を作る人でも“映える”し、活けやすいし、そんな苦労もなく充実感を味わえるって意味ではいいと思う。お花と距離を近く感じられる花材としてはいいと思うんですよね」
M「ミモザのリース、ふんわりしててカワイイ。やっぱり見ると作りたくなります」
C「色合いも華があってね。複数の花を混ぜ合わせなくても、シンプルにミモザだけ飾ってもなんかこううれしい気持ちになるっていう」
M「今回の花活け、これはミモザオンリーな感じですか?」
C「これ、ミモザ以外にキブシっていう枝ものが入ってるんです」
M「へぇ~、あ、この左の方のツブツブっぽいやつですか? オモシロい」
C「実はこれ、わりと大きい花生けなんです。これはアトリエの玄関で撮影したんですけど、元々は去年、花展を三渓園でやったときに活けたものでして」
M「三渓園! 横浜にある日本家屋とかがある広い庭園ですね!」
C「まぁ要は、ミモザって花の枝もので。本来はこういう枝が張った木の表情、そこにフサフサと花がついてるんです。リースとかは花を部屋の中で楽しむとか、作り込む楽しさとかをデフォルメしたような落としどころだけど、自然に生えているミモザの本来の枝振りをナチュラルに生かすみたいな。こう活けることで枝のそのままの美しさとか、ワサって入れたときのボリューム感とか、そこにリースでは感じられなかった魅力みたいなのもあるのでいいな~と」
M「枝の形とかってよくよく見ると本当に美しいですもんね。けど家が狭いから、大きい枝を活けるのって勇気がいるかもです……」
C「確かに部屋の中で飾るってなるとあんまり枝ものを大きく活けるっていうのは、なかなか状況が難しい人も多いかもしれないですね~。でもミモザに限らずこれから先、梅とか桜とか、枝ものの花が多々出て来るから、枝を活けるってハードルが高そうだけど、なんていうか大胆さとか、アレンジでは作れないような気づきみたいなのがあるから。機会が許せばそういうのもやってみるのもいいと思いますよ~」
M「梅に桜! いいですよね~。う~ん、部屋、片付けてがんばってみようかと思います」
C「今回使ったのは、フランスミモザっていって輸入のやつで。結構葉っぱの存在感があるもので」
M「ね、かわいいですよね! このチラチラした葉っぱが」
C「うん。よくリースとかのワークショップで使うのは銀葉アカシアっていってね。いちばんポピュラーに手に入るんだけど、少しフリンジっぽい葉っぱで。そのほか葉っぱが丸い真珠葉ミモザっていうのもありますし。で、これはフランスミモザっていう輸入もので、外国人の方っていうか。やっぱちょっと派手な感じなんですよね」
M「主張が強めな感じはします」
C「濃いグリーンと黄色のコントラストがきれいで葉っぱにも表情があるから、これ1種類だけでも華やかで。結構輸入のミモザを嫌う人も多いけど、僕は好きなんですよね~。そこにこのときはキブシを混ぜて。花展やったときは花展仲間たちが“キブシ混ぜるんだね”ってわらわら見に来てくれて、やってるのは大層なことではないんだけどなって(苦笑)」
M「けど、きれいだと思います。キブシが入るとなんか、和洋ミックスみたいな感じですね!」
C「そうそう、なんかいい“和”加減で。ステーキにワサビつけて食べるみたいな(笑)。 なんかそういう良さがあります」
M「ステーキにワサビ! わかりやすい例えです(笑)」
C「鎌倉駅沿いのレザンジュっていう喫茶店の入り口にでっかいミモザの木があるから、ぜひ帰りに見てみてください~。駅のホームから多分見えますよ」
M「! 見てみます!」
と、ステキ情報を教えていただいたのにも関わらず、
CHAJINさんのアトリエでいただいた地元銘菓「鎌倉ニュージャーマン」の「かまくらカスター」のフワフワしたおいしさに欲しくなってしまい、
店の場所を教えていただいて(JR鎌倉駅前のロータリー周辺)帰りに寄って買ってホクホクしていたら、
レザンジュのことをすっかり忘れて帰って来たMでした。
かまくらカスターおいしかったです。でも反省です。反省ばっかしてる……。(byM)
ウーロンと、
先日のバレンタイン頃のこと、
友人のチョコレートショップに出かけた際に出逢ってしまったこちらの猫チョコバー!
甘いものってだけでもスルーできないところへもってきて、
チョコの上に猫ちゃんが乗ってましたからね~。
素通りするのは無理でしょ!って話で……。
もちろん我が家へ連れて帰りましたよ~W。
いつの頃からか猫がモチーフになったものを見かけると、
そのままスルーできない体質になってしまった自分。
昔は全くもってそんなタイプではなかったのに、
ウーロンと出逢ってからというものここ数十年間はすっかりそっち(どっち?)の人ですね~W。
絵ハガキとか、トートバッグとか、ポーチとか、バッジとか……、
猫の書籍や雑誌は勿論のこと、ぎりぎり(何が?)ぬいぐるみ的なものにはまだ手を出していないけど……。
もちろんお菓子方面も、ネコを象ったものならば、
それを理由(?)に、主治医からの糖質制限ルールを掻い潜って迷わず購入!といった調子で。。
本日の猫チョコバーも、本当は何匹も行きたいところでしたが、
そこは、目に見えない主治医からの圧により、1匹止まりということで。
ひとつ問題があるとすれば、いつ食べるか?ってことだったのですが、
とりあえずバレンタインはスルーして、猫の日(2/22)までは眺めていようと決めました。
いい歳をして何やってんだか?とも思いますが、
加齢と共に、日々失われつつある(?)ワクワク感を満たしてくれる
ナチュラルキラーアイテム……猫モノっ!恐るべし~。。
ときどき茶話
ミモザが花盛りの季節、
静岡にある素敵な洋服屋さんの10周年イベントにおじゃましました。
御役目としては、お店の御常連の皆さんお一人お一人に
ミモザや白小花をつかった小さな花束を束ねお渡しするといった花屋台のイメージ。
元々こちらでは、季節に一度くらいのペースで花教室を開催させていただいている御縁もあり
お店にいらっしゃる皆さんの中にはレッスンにご参加された顔馴染みの方も多く、
自分としてはクラス会のような、とても和やかムードの中でお相手することができました。
花教室でもそうですが、花の御縁でお会いした皆さんと話にどんどん花が咲く~という状況には、
慣れる~ということが無くて、毎度新鮮な気持ちが無限大に広がって行く、というところが楽しいですね。
この日も数えられないくらいたくさんの方々にお会いしましたが
疲れるどころか、むしろ充電MAX状態で嬉しい限り。
花が繋いでくれた皆さんとの有り難い御縁に大大感謝の一日となりましたね。
来静岡のもう一つのお楽しみと言えば、静岡おでん。
この日は時間がなく、滞在時間10分でおかわり2回というスピード完食。
毎度、たまごと牛すじと黒はんぺんは必須です~!
プロフィール
CHAJIN /チャジン
フラワーアーティスト。
ORIGINAL FLOWER STYLE CHAJIN 主宰。
暮らしまわりの雑貨と季節の花を合わせ、個性的でありながらもカジュアルな花あしらい、存在感あるリースの作品が得意技。
雑誌や広告の花活け、店舗や温泉宿のディスプレイ、展示会の花活けの他、鎌倉のアトリエや池袋コミュニティカレッジ、NHKカルチャー青山教室、NHKカルチャー横浜ランドマーク教室、二子玉川高島屋S.C教室ほか、都内各所で開催中の花教室も人気。
著書に『きょうの花活け』(誠文堂新光社刊)、『花活けのココロ』(主婦と生活社刊)、『小さな花あしらいと12ヶ月の花の話』、『季節の花でつくる12ヶ月のリース』(ともに芸文社刊)がある。
紅茶好きでプロレス好きで愛猫家。鎌倉在住。
インスタグラム instagram.com/chajin_eye
これまでのお話はこちら
植物生活LINE@お友達登録はこちら!
- すてき 0
- クリップ
この記事のライター
植物生活編集部
「植物生活」とは花や植物を中心とした情報をお届けするメディアです。 「NOTHING BUT FLOWERS」をコンセプトに専門的な花や植物の育てかた、飾り方、フラワーアート情報、園芸情報、アレンジメント、おすすめ花屋さん情報などを発信します。