植物生活編集部 植物生活編集部 2週間前

続・きょうの花活け 花と鎌倉とウーロンと、ときどき茶話。/vol.8 頰髯猫花

vol.8 頰髯猫花



こんにちは! CHAJINです。

こちらは、かつて月刊フローリストさんで連載させていただいていた
「花と鎌倉とウーロンと。」のエピソード2……?

はたまた、

その連載をまとめた本「きょうの花活け_花と鎌倉とウーロンと。」の続編……?
とでも言いましょうか~。

季節ごとに出逢う日々の花あしらいについて、
花活けを始めたばかりの植物好きなアラフォー女子のMちゃんに
わかり易~く(時に脱線しながら)お話ししてゆくWEB版の花教室……、みたいなコーナーです。

そして二人の花トークの後は、
アトリエのある鎌倉界隈についての茶話や、
愛猫ウーロンの親バカ話など……諸々な由なし事も綴っております。

そんな彼此と緩さ満載ではございますが、
皆さまの日々の花活けに、少しでもお役に立てればうれしいです。

それでは今回もよろしくおねがいします~!

 

シックなパンジー




CHAJINさん(以下C)「今回はパンジーづくしみたいな感じなんですけど」

植物好きなアラフォー女子M(以下M)「春ですね~」

C「これは‘ミュール’っていう品種で、みやび花園(群馬県富岡市)という生産者さんが作っている枝パンジーで」

M「枝パンジー?」

C「はい。枝パンジーっていうのは茎が長くて枝分かれしているパンジーで」

M「へぇ〜、あ、なんか見たことあるかもです」

C「いま咲いているお花がしぼんだら、その横の二番花(にばんか)もかなりの頻度で咲いてくるんですよ。だから手入れしながら飾るとすごい長い期間楽しめる。あと茎が長いので花束とかにできたりして、そういうことでココ数年すごく人気が出てきていて、僕自身も毎年花教室とかでは使う花なんです」

M「ふんふん、長く楽しめるのってうれしいですね!」

C「春を感じさせる花の一つで、なかでも今回使った‘ミュール’とか‘シャロンジャイアント’っていう品種とかはちょっとニュアンスがあっていいなっていう感じで」

M「なんか1色だけじゃない花の色がステキというか!」

C「ね。非常に存在感のある感じですよね〜。同じパンジーなんだけど、差し色でちょっと青っぽいパンジーも混ぜていて、青とか紫のシックなグラデーテョンみたいな風にしてるんですね。そこにマメの花も加えて」

M「あ! この先がクルクルなってるやつですね!」

C「そう、これをベースに使っていて、あと花うさぎっていう花と」

M「このネコジャラシのちっちゃいのみたいな花ですか? か、かわいい……」

C「決して派手ではないけれど空気感がとてもある花で。名前も花うさぎだから、楚々とした感じっていうか」

M「楚々として、でもちょっと目立ちますよね」

C「グループアイドルの中でもセンターじゃないけど、端の方にいても“かわいいよね”ってみんなから愛されているような感じでしょうか〜。パンジーがセンターだとしたら、こういう花うさぎみたいな個性があってかわいらしい存在とか、グループ全体を支える縁の下の力持ち的なマメの花とかはあまり目立っていないけど、この子がいないとグループ締まらないよね、みたいな!」

M「ほほ〜、なるほど〜!」

C「かわいい子がいっぱい集まって、パンジーづくし! まぁ48(フォーティーエイト)的なそういうくくりですよね~。いまは46(フォーティーシックス)なのかな? よくわかりませんけど(笑)」

M「私もあんまりわかりませんけど、なんとなく伝わりました(笑)」

C「パンジーは一輪でも表情と存在感がある花なんだけど、それがキュッと集まったときにラウンドっぽい形になるとか、かわいい花が寄り集まることで相乗効果みたいな、花壇みたいな充実感も出て。結構高価なパンジーなのでこれだけの数を揃えるのはなかなか特別感、ご褒美的な感じなんですけど、でもやっぱりいまの時期、春の時期しかおおむねない花で、色合いも青と紫とか“優しい空気感の花だけど色はシック”というのもどの季節でもできるかっていうと微妙なので、こういう組み合わせもいいかな〜と」

M「この時期ならではの楽しみ!ですね! 器も花の色に合わせた感じですか?」

C「これはホーローなんですけど、黒っぽい色にして全体をシックにまとめてみました」

M「はぁ〜、それにしてもマメの花のクルリ!としたツタがカワイイ!!」

C「それとか、花うさぎのツタの部分とか。こういう植物の持つニュアンスが加味されると主役のパンジーの見え方もまた違うというか。もちろんこれがなくても成立するんだけど、このツル感が微妙に周りの空気を作っているところもあったりして。かわいさっていうのは花本来のものだけじゃなくって、意外とこうしたちょっとしたところからリンクしているところもあると思うんですよね。この組み合わせは花教室では春、1回は必ず用意する定番で、僕自身も好きで。仕事がなくてもつい買っちゃう花ですね〜」

M「集まることでまた違う表情が見える、という感じですね」

C「あと余談なんですけど、イギリスではパンジーが“ほおヒゲのある猫”っていわれていて。このパンジーの表情がヒゲのある猫みたいだってことで、そういう言われがあるというのを知ってからは、さらに買う頻度が増したんですよね〜」

M「さすが猫ちゃん愛があふれてますね! そういうことを知るとより愛着が増す気がします」

C「そうそう、自分の本の表紙にしたくらいですし、数ある花の中では特別な花でもありますね!」


春の花に囲まれていると
ふわり、ゆるりと気持ちが軽やかになる気がします。
ちなみにCHAJINさんの本の表紙はこのページの下の方の、
プロフィール欄に画像がありますよ〜。
個人的には‘シャロンジャイアント’っていうパンジーの名前に
結構衝撃を受けています。なんか強そう!
パンジーの別名“猫のほおヒゲ”というのもそうですが
花の名前って楽しいです!!(byM)

 

ウーロンと、

愛猫の髭


ずいぶん前にイギリス好きな花教室の生徒さんから
英国ではパンジーが”頰ひげのある猫”という謂れがある~、
というお話をお聞きしてからというもの、数ある春花の中でも、
ことパンジーに対しては、これまで以上に親近感を覚えるようになった自分です。

確かに、パンジーをじっくり眺めてみると、
花の顔に、愛猫の顔が重なって見えてくるから不思議。。

この季節、花市場でパンジーがてんこ盛りに並べられている風景をを見かけると
今のところはまだ、
パンジーがてんこ盛りで並べられているように見える~ので、大丈夫かと思いますが、
そのうち猫がてんこ盛りに集まっているように見えてきてしまったとしたら……、
僕も何か然るべき決断しなくてはいけないのかな??(笑)。

わが家の愛猫ウーロンのお髭さんも
よくよく見れば、なかなか立派なんでございます~!

 

ときどき茶話、



トランプ


月一で開催している二子玉川の花教室は、大手老舗デパートの中にあるのですが、
レッスンが終わるとよく、その館内をウロウロするのがお約束になっています。

中には、挿花家の友人が活けているお店もあったりで、毎月のぞきに行くのも楽しみのひとつ。
花友の花活け見学は定番コースなのですが、それ以外は特に決めることもなくブラブラしています。

先日はちょうど、海外の珍しいトランプフェアに遭遇し、暫くの間いろいろと眺めていました。
ジャンルも本当に様々(というわりに思い出せない~汗)だったのですが、
釘づけになったのはやはり猫モノと花モノでしたね。。

その中からピンと来たものを選んでみたら、かなりの数になってしまい、
といって、日常的にトランプ遊びに興じる趣味があるってわけでもないので、
集めた中から更に選りすぐって、3個購入!(1個に絞れずカミさんからは厳重注意でしたが~笑)。

以来、トランプゲームは一度もしていませんが、
時間があると、一枚ずつ描かれた絵(特に猫)を眺め倒す~!というのがここ最近の癒し時間となっております。。。



プロフィール

CHAJIN/チャジン




フラワーアーティスト。
ORIGINAL FLOWER STYLE CHAJIN 主宰。

暮らしまわりの雑貨と季節の花を合わせ、個性的でありながらもカジュアルな花あしらい、存在感あるリースの作品が得意技。
雑誌や広告の花活け、店舗や温泉宿のディスプレイ、展示会の花活けの他、鎌倉のアトリエや、池袋コミュニティカレッジ、NHKカルチャー青山教室、NHKカルチャー横浜ランドマーク教室、二子玉川高島屋S.C教室ほか、都内各所で開催中の花教室も人気。
著書に『きょうの花活け』(誠文堂新光社刊)、『花活けのココロ』(主婦と生活社刊)、『小さな花あしらいと12ヶ月の花の話』、『季節の花でつくる12ヶ月のリース』(ともに芸文社刊)がある。
紅茶好きでプロレス好きで愛猫家。鎌倉在住。 

インスタグラム instagram.com/chajin_eye


これまでのお話はこちら


フローリスト4月号発売中!特集「花を作る人、花を束ねる人」
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