植物生活編集部 植物生活編集部 1週間前

花店インタビュー|「花屋をやりたかった」というオーナーが作る正当派の店|THE DAFFODILS

僕は「花屋」をやりたかった

毎年、全国で新しい花店が次々とオープンしています。
その業態もオーナーの経歴もさまざまで、売っている商材も花以外まで多様化してきています。

そんな中、今回話を聞いた店はある意味で「正当派」という印象を受たお店。
2017年の5月21日にオープンした、東京目黒区・鷹番の「ザ・ダッフォディルズ」です。

静かな洋楽が流れる店内。
暖色の明かりに灯された木板貼りの壁は、落ち着きのある小屋の家を彷彿とさせます。
店主の加藤寛樹さんは、朴訥として独特の雰囲気を持ち、黙々と仕事に打ち込む様子は職人のよう。

技術への矜持を鼻にかける風でもなく、センスを押し付けるようなところもありません。
それは人に媚びず、己の信念と技術一つに従って花店を経営しようとする強さの表れでもあるのでしょう。

冒頭で述べた「正当派」の印象はここから感じたものでした。

小細工なしの真っ向勝負。
店のコンセプトを伺うと「オープンしたときからありません」と一蹴。

開業から一年、当時やりたいと思っていたことはやれたのかとの質問に首をひねってこう笑います。


「なんて答えればよいのでしょう。僕は花屋がやりたかったので」




 

修業は7年間、ひたむきに

横須賀の花屋で7年間修業をしました。いつか独立するぞという心構えで仕事に取り組んでいました。休みも厭わず働きました。技術はもちろん大切ですが、仕事に対する姿勢が一番大事だと思っています。

アレンジした作品は、社長に見せるのですが、100%出し切った作品を見せる用に、よく言われました。
修業時代で学んで大切にしていることは、「自分自身を客観的に評価できる視点」です。自分で自分をダメ出し出来るようになれなければプロではないと学びました。自分の価値観だけで満足してはダメということです。
 

開業して5年。苦労も多いが充実した日々

完全な休みは一日もありません(笑)
経営にかかわる不慣れな仕事も増えました。instagramやLINE経由では、時間を問わずにギフトの注文も来ます。
一人だと忙しすぎて、母の日期間は、店売は閉めざるをえません。

どんなに忙しくても、花のセレクトは大切にしています。技術があっも花材がないとアレンジは作れないからです。
自宅用の花を注文されるお客様が多いです。品揃えを気に入ってもらって来店してくれるお客様が多いです。
冷蔵庫がないので、毎週仕入れに行っていますので、逆に新鮮です。

夏場は冷房でキンキンに冷やしています。開業してからの一番の苦労は、夏場のエアコンの寒さと電気代かもしれません(笑)
 

コロナになっても、お客さんがついてきてくれた

stayhomeで、自宅用に購入してくださる方が増えました。宅配を希望されるお客様も増えたので、むしろ忙しくなりました。
活け込みやウエディングの仕事はもともとやっていなかったので、影響は少なかったです。
 

集客はSNS

四季折々のディスプレイをインスタグラムにアップしています。
始めて最初の1年は1000人もフォロワーはいませんでしたが、コツコツ継続していました。
いつ広がるキッカケが訪れるか分からないので、見ごたえある状況を作り続けていました。




ナチュラルで大人っぽく上品な印象のブーケ

複数種のグリーンを組み合わせるのがこのお店の定番です。

Flower & Green
ライラック、バラ、アストランチア、クレマチス、ホワイトレースフラワー、スターチス、ニゲラ、ユーカリ2種、ダスティーミラー、エリンジウム



店名のTHE DAFFODILS(ザ ダッフォディルズ)はラッパズイセンのこと。イギリスでは、春を告げる花としてポピュラーです。イギリスの詩人、ワーズワースの作品から着想を得たそう。



店内は、花がきれいに見える高さや角度でディスプレーされています。密集していても窮屈さはなく、目線が移り変わって選ぶのが楽しいです。



店主の加藤さんには、「クイーンズカップ」というフラワーデザインコンテストに熱中した過去も。花の一本一本に真剣に向き合った経験は現在の仕事にも還元されています。



シックなニュアンスカラーのかわいすぎないアレンジメント。原色に近い赤のセンニチコウをワンポイントで

Flower & Green
ダリア‘黒蝶’、バラ(ハロウィン、エヴァレンジ)、ヒペリカム、スカビオサ、ワックスフラワー、アストランチア、エリンジウム、ユーカリ、センニチコウ、セダム
 

今後の展望は、インディーズ感を強めていきたい

時間に余裕が持てるような状況を作りたいと思っています。
そして、インディーズ感、カルト感を強めていきたいと思います。
固定客が出来たので、その人たちを一番大事にし、お店のある学芸大学という街に、もっと根付きたいと思っています。
美容師さん、飲食店の方、洋服屋さん、いろんな方が来店してくださるので、街のつながり役になりたいと思っています。
みんなの感性が養われるお店を目指したいです。

 

うかがったフローリスト
加藤 寛樹 Hiroki kato

新潟県出身。横浜国立大学で環境問題を専攻。在学中に訪問したイギリスで、暮らしの身近に花が溢れている様子を目の当たりにし、花屋になることを決心。卒業後は横須賀の花店に就職し研鑽を積む。2017年5月に独立開業。

THE DAFFODILS
東京都目黒区鷹番2-5-17

instagram@the.daffodils.flowershop


撮影/石井小太郎
 

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店名のTHE DAFFODILS(ザ ダッフォディルズ)はラッパズイセンのこと。イギリスでは、春を告げる花としてポピュラーです。イギリスの詩人、ワーズワースの作品から着想を得たそう。

店内は、花がきれいに見える高さや角度でディスプレーされています。密集していても窮屈さはなく、目線が移り変わって選ぶのが楽しいです。

営業時間 11:00〜21:00 (変更の可能性があるので店舗にご確認ください)
定休日 木曜休(変更の可能性があるので店舗にご確認ください)
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