植物生活

さりげなく、すこやかな 生命力を[ 愛知 ]

2017.8.8

さりげなく、すこやかな 生命力を[ 愛知 ]

green thumb~草の根~ グリーンサム クサノネ

愛知県は花の生産量が日本一、

中でも”花のまち“と称されるほど生産が盛んな豊橋市で

「グリーンサム 草の根」が開店したのは13年前。

大型店で10年間修行、技術を磨いた夫・植林健一さんと、花店・園芸店、

さらに派遣の仕事で経験を積んだという妻・万里子さんが目指したのは、

信頼できる生産者から良質な花をきちんと仕入れること。

さらに”あっと言う間に1時間が過ぎる、花屋さん“になることも

目標だったと2人は語ります。

棚にはオランダ在住のバイヤーがセレクトする雑貨や

キラキラ光るガラス細工などがところ狭しと並び、

頭上からはスパニッシュモスがゆらり。

まるで宝探しするように、

散歩途中のマダムから学校帰りの小学生まで、

植物を愛する常連客が心躍らせながら店内を巡ります。

 

 

入口付近には、自然光を浴びた植物やアンティーク雑貨が心地よさそうに並びます。

花束をオーダーしに来たのについつい雑貨を衝動買い、

というお客様も多いそうです。

 

 

お気に入りの絵画を飾ることもあるという、

エントランスすぐの壁面。

蔓をすくすくと伸ばすアイビーのリースが、

春らしい気分を盛り上げてくれます。

 

 

店の一番奥で目にする立派なダリアをはじめ、

鮮度の良い花は生産者に直送してもらっているとのこと。

取り引きがあるのは今のところ愛知県を中心に7軒ほどだそう。

 

入口の近くは多肉植物など買いやすい鉢もの、

中央に進むと植物+αの雑貨と装飾、

さらに奥は生花のスペースと、

店内が3つの要素に分かれています。

 

伸びやかに育つアイビーが、手をかけすぎない自然の美しさを教えてくれます。

屋外スペースでは寄せ植えのデザインも参考に。

 

 

店名「green thumb」とは、直訳すると「緑色の親指を持っている」となりますが、

「花や植物を育てるのがうまい」という意味で使われています。

 

 

ほかではあまりお目にかかれない、アンティーク雑貨がズラリ。

オランダ在住の知人バイヤーが買いつけたもので、

タイムラグなく現地の流行が届けられます。

 

 

豊橋市は、ご主人・健一さんが育った地元。地元で修行して、

そのまま地元で開業する人は珍しいそうです。

都会の人がわざわざ訪れる、特色ある店作りを追求しています。

 

 

「あそこに行けば、なにかワクワクが見つかるよ」

そんな憩いの場として地元に愛され、開業から10年を超えたあたりから、

ご夫妻の夢は新しいステージに向かって始動しました。

次の冬を目処に、渥美半島で600坪を有する

ガーデンファームを完成させる予定なのだそうです。

「シロツメクサで冠を作ったり、タンポポの綿毛を飛ばしたり。

今の子どもたちは、そのように自然と触れ合う機会があまりに少ないです。

ガーデンで摘んだ花を小さなブーケにする喜び、

季節の花がくれる発見や経験をお届けしていきたいですね」

そう語ってくださいました。

 

 

元気に芽吹く春モードへと一新

ライトグリーンやパープルを取り合わせた得意のナチュラルな花束。

グリーンの合間から顔を出す、ヒヤシンスやアオモジが春らしい仕上がりに。

 

Flower & Green

○ バラ ‘ラフィネポルテ’

○ ヒヤシンス

○ リューココリーネ

○ ガマズミ

○ アオモジ

○ セロリ

○ ユーカリ・ポポラス

○ ウエストリンギア

○ オリーブ

 

 

まるで野原で摘んできたような自然を感じる花束には、

葉の色と同じくライトグリーンのラッピングを。

ヒヤシンスやリューココリーネの紫が引き立ち、

ボリューム感もアップします。

 

 

春が終わっても ずっとあなたのそばに

ほのかに甘い春の香りを運んでくれる、

スイセンを大胆に使って花束に。

スイセン以外は、鮮やかなグリーンのネオレゲリアを中心に

多肉植物やエアプランツ、

ゴツゴツとした質感の流木などワイルドな花材を合わせ、

男女問わず喜ばれるデザインに仕上げました。

雨の少ない砂漠や熱帯のジャングル……

それぞれの植物がやってきた遥か遠い国に想いを馳せたくなります。

 

Flower & Green

○ スイセン

○ アロエ  ‘不夜城’

○ ツキトジ

○ ネオレゲリア

○ エアプランツ6種

○ 流木

○ バナナスティック

 

 

春のスイセンを満喫したあとは、

潔く抜いてしまってスタイリッシュなオブジェに変身。

多肉植物&エアプランツを使用しているので土が不要で、

そのままで半年ほど楽しめます。

 

 

ブーケ制作を担当するのはおもに健一さん。

知識もユーモアも豊富な奥さまの万里子さんはショップチーフとして、

進むべき未来像をいつも模索しているそう。

 

 

うかがったお花屋さん

green thumb ~草の根~ [グリーンサム クサノネ]

愛知県豊橋市柱六番町82

 

 

 

text&photo 月刊フローリスト ​撮影/岡本修治 文/立原里穂

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